ウェブスター・ブート

ウェブスター・ブート (Webster Boot) は、北アメリカのイルヴァーモーニー魔法魔術学校の創設に関わった人物の一人であり、同校に存在する四つの寮のうち、ワンプス寮の創設者です。彼はイゾルト・セイアジェームズ・スチュワードの養子であり、チャドウィック・ブートの弟にあたります。彼の物語は、主に公式サイトPottermoreで明らかにされた設定です (Pottermore)。

  • 幼少期: ウェブスターと兄のチャドウィック・ブートは魔法使いの家庭に生まれましたが、幼い頃に両親を闇の魔法使いによる襲撃で亡くし、孤児となりました。森をさまよっていたところを、後にイルヴァーモーニー魔法魔術学校の創設者となるイゾルト・セイアと、彼女の夫であるノー・マジマグル)のジェームズ・スチュワードに発見され、養子として引き取られました (Pottermore)。
  • イルヴァーモーニーの創設: 養父母が自宅で魔法学校を始めることを決めた際、ウェブスターとチャドウィックは最初の生徒となりました。学校に四つの寮を設けるにあたり、ウェブスターは魔法生物であるワンプス(豹に似た姿を持ち、素早く強力で、倒すことがほぼ不可能な生物)を選び、自身の寮の名前としました。この寮は「戦士」を象徴し、人間の「身体」を司るとされています (Pottermore)。
  • 後年: 成長したウェブスターは、非常に有能な闇祓いになりました。彼は議論好きでありながらも極めて忠誠心が強く、決闘の名手として知られていました。また、兄のチャドウィックと共に、イルヴァーモーニーの正式な教科書として採用された『チャドウィックの呪文学 第1巻~第7巻』 (Chadwick's Charms Vols. I – VII) を執筆しました (Pottermore)。
  • 外貌: 原作小説や公式の補足資料において、ウェブスター・ブートの具体的な外見に関する詳細な記述はありません (Pottermore)。
  • 性格: 彼は「議論好きだが、極めて忠誠心が強い」性格であったとされています。ワンプス寮の創設者として、強さ、勇気、行動力を重んじる人物であったことが示唆されており、その後の闇祓いという職業選択も彼の性格を裏付けています (Pottermore)。
  • 闇祓いとしての技能: 彼は熟練した闇祓いとして活躍したことから、防御呪文や攻撃魔法、特に決闘において非常に高い技能を持っていたと考えられます (Pottermore)。
  • 呪文学の知識: 兄と共に『チャドウィックの呪文学』という教科書を執筆したことから、呪文学に関する深く、学術的な知識を有していたことがわかります (Pottermore)。
  • : 彼が使用したは、イゾルトとジェームズによって北アメリカで初めて作られた杖の一つです。トネリバアッシュの木材に、角蛇の角の芯材が用いられていました (Pottermore)。
  • : トネリバアッシュの木で作られ、芯材には角蛇の角が使われていました。この杖は彼の養父母によって作られた、北米大陸における初期の杖の一本です (Pottermore)。
  • イゾルト・セイア: 養母。孤児だったウェブスターと兄を救い、我が子として育てました (Pottermore)。
  • ジェームズ・スチュワード: 養父。ノー・マジでありながら、ウェブスターの成長を愛情深く支えました (Pottermore)。
  • チャドウィック・ブート: 実の兄。非常に仲が良く、共にイルヴァーモーニーの寮を創設し、教科書を共同で執筆しました (Pottermore)。
  • ライオナック・セイアとマーサ・スチュワードII世: 養父母の間に生まれた双子の義理の妹たち (Pottermore)。
  • Webster (ウェブスター): 英語圏の職業に由来する姓で、「機織り師」を意味します。
  • Boot (ブート): 英語圏の姓。小屋を意味する古英語、あるいは靴職人のニックネームに由来する可能性があります。この姓はホグワーツ魔法魔術学校の生徒、テリー・ブートレイブンクロー寮生)とも共通しています。J.K.ローリングは、アメリカのブート家とイギリスのブート家は遠い親戚関係にあり、テリーはイギリスに戻った一族の末裔であると明かしています (Pottermore)。