フラグランテの呪文

フラグランテの呪文

  • 呪文名称 (Incantation): Flagrante
  • 発音 (Pronunciation): 原作において具体的な発音は記述されていない。
  • 手勢 (Wand Movement): 不明。
  • 光芒颜色 (Light Color): なし。ただし、呪文がかけられた物体は触れられると赤熱する。
  • 呪文効果 (Effect): 物体にかけ、それに触れた者に激しい火傷を負わせる。
  • 呪文分類 (Type): 呪い防衛呪文闇の魔術

フラグランテの呪文は、特定の物品や場所を不正な接触から守るために使用される、強力な防衛用の闇の魔術である。この呪文がかけられた物体に素手で触れると、物体は瞬時に赤熱し、触れた者に深刻な火傷を与える。 この呪文の最も著名な使用例は、『ハリー・ポッターと死の秘宝』において、グリンゴッツ魔法銀行にあるレストレンジ家の金庫の防衛に用いられたことである。ヴォルデモートは、自身の分霊箱の一つであるハッフルパフのカップをこの金庫に隠しており、その安全を確保するために、金庫内のすべての宝物にこの呪文とジェミニオの呪い(複製呪文)を施した。 1998年ハリー・ポッターロン・ウィーズリーハーマイオニー・グレンジャーが金庫に侵入した際、彼らはこの呪文の効果を身をもって体験した。ハリーがゴブレットに触れると、それは灼熱して彼の肌を焼き、さらにジェミニオの呪いの効果で無数に増殖し始めた。この二つの呪文の組み合わせにより、侵入者は灼熱と増殖し続ける宝物の重みによって押し潰される危険に晒された。最終的に、一行はグリフィンドールの剣を使って分霊箱であるカップを安全に取り扱うことに成功した。

この呪文の習得方法については、原作に詳細な記述はない。しかし、その効果と用途から、高度な闇の魔術に分類されると考えられ、習得は極めて困難であると推測される。 直接的な反呪文は知られていない。この呪文の危険を回避するには、呪文がかけられた物体に直接触れないようにする必要がある。ハリー・ポッターたちがグリフィンドールの剣を使ったように、魔法的に保護されたり、呪文の影響を受けなかったりする道具を用いるのが一つの対抗策である。

「Flagrante」は、ラテン語の「flagrans」に由来する。これは「燃えている」「燃え盛る」「輝いている」といった意味を持ち、触れたものを赤熱させるこの呪文の効果を的確に表している。

  • (映画設定)映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』では、レストレンジ家の金庫のシーンが視覚的に強調されている。宝物が触れられるたびに赤熱し、爆発的に増殖していく様子が描かれ、フラグランテの呪文とジェミニオの呪いの複合的な脅威がよりドラマチックに表現された。