北の塔
基本情報
- タイプ: ホグワーツ城の塔、教室
- 場所: ホグワーツ魔法魔術学校、スコットランド
- 重要な特徴: 占い学の教室、円形の部屋、銀色のはしごと落とし戸による入室
概要と歴史
北の塔はホグワーツ城に数ある塔の一つで、主に占い学の教室として使用されています。塔の最上部にある教室へは、狭い螺旋階段を上りきった先にある小さな踊り場から、天井に設けられた円形の落とし戸を通り、銀色のはしごを使って入室します。 シビル・トレローニー教授が長年この場所を教室兼住居として使用しており、彼女の好みが色濃く反映されています。室内は屋根裏部屋と古風な喫茶店を混ぜたような雰囲気で、常に薄暗く、暖炉の火とお香のような甘い香りで満たされています。深紅のカーテンで覆われたランプが薄明かりを灯し、壁際には数多くの水晶玉やティーカップ、その他の占い道具が置かれた棚が並んでいます。生徒たちは小さな円卓を囲み、チンツ生地のアームチェアやプーフ(クッションスツール)に座って授業を受けます。 1995年から1996年にかけて、ドローレス・アンブリッジによってトレローニー教授が一時解雇された際、アルバス・ダンブルドアは後任としてケンタウルスのフィレンツェを雇いました。フィレンツェの授業のために、教室は魔法によって床に苔が生え、木々が茂り、天井が星空のように見える森の空き地に似た環境へと姿を変えました。アンブリッジ失脚後、トレローニー教授が復職し、フィレンツェと共に教鞭をとることになったため、教室は再び元の姿に戻されたか、あるいは二人が共有して使用していたと考えられます。
物語における役割
北の塔は、占い学に関連するいくつかの重要な出来事の舞台となりました。
- ハリー・ポッターとアズカバンの囚人: ハリー・ポッター、ロン・ウィーズリー、ハーマイオニー・グレンジャーが初めて占い学の授業を受けた場所。ここでトレローニー教授はハリーのティーカップに「死の犬 (グリム)」の茶葉を読み取り、また学期末にはヴォルデモート卿の召使いが復活するという予言を行いました。
- ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団: ドローレス・アンブリッジが視察を行い、トレローニー教授を「不適格」として解雇を言い渡しました。しかし、アルバス・ダンブルドアの介入によりトレローニーは城に留まることを許され、後任のフィレンツェのために教室が魔法で変えられたことは、ダンブルドアの魔法省への抵抗を示す象徴的な出来事となりました。
- ハリー・ポッターと謎のプリンス: トレローニー教授が、必要の部屋に入ろうとして弾き出された際にドラコ・マルフォイが中で何かを祝っている様子を目撃したとハリーに告げました。これは、マルフォイの計画に関する重要な手がかりとなりました。
既知の区域
- 占い学の教室 (Divination Classroom): 塔の最上部にある円形の部屋。トレローニー教授の独特な趣味で装飾されており、占いの授業が行われる主要な場所です。
- トレローニー教授のオフィス兼居住区 (Professor Trelawney's Office and Living Quarters): 教室はトレローニー教授の生活空間も兼ねており、彼女は長年この塔に住んでいることが示唆されています。
- 螺旋階段と踊り場 (Spiral Staircase and Landing): 教室へと続く唯一の通路です。