怪物的な怪物の本
基本情報
- 製作者: 不明(著者はエドウォーダス・ライマ (Pottermore))
記述と外観
怪物的な怪物の本 (The Monster Book of Monsters) は、毛むくじゃらの茶色い毛皮で装丁された、非常に攻撃的な性質を持つ魔法の本です。表紙には金色の文字でタイトルが刻まれており、少なくとも一対の目と、鋭い牙が並んだ口がついています。この本は生き物のように振る舞い、不用意に近づく者を追いかけて噛みつこうとします。 フローリシュ・アンド・ブロッツ書店の店主は、この本を檻に入れ、分厚い手袋とこぶだらけの杖を使って扱わなければなりませんでした。また、この本は互いに攻撃し合う習性があるため、ベルトで固く縛っておかないと、互いを引き裂いてしまうことさえありました。
魔法の特性と用途
この本の最も顕著な魔法の特性は、その準知覚と極度の攻撃性です。本にかけられた魔法により、まるで獰猛な小型魔法生物のように行動します。
- 攻撃行動: 適切に扱わない場合、本は床を滑るように動き回り、人を追いかけ、衣服や他の本に噛みつきます。ハリー・ポッターが初めてこの本を手に入れたとき、本はベッドの下に逃げ込み、彼を追いかけ回しました。
歴史
この本は、1993年にルビウス・ハグリッドが魔法生物飼育学の教授に就任した際に、教科書として採用されました。ハグリッド自身は、この本の攻撃的な性質を面白いものだと考えていましたが、生徒たちのほとんどは恐怖と混乱を覚えました。 ハリー・ポッターは、13歳の誕生日にハグリッドからこの本をプレゼントとして受け取りました。彼はこの本の扱いに苦労しましたが、最終的にその鎮静化の方法を発見しました。ホグワーツの他の生徒たちも、この本をセロハンテープやベルトで縛り付けるなどして、なんとか持ち運んでいました。
物語における役割
怪物的な怪物の本は、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』において、ハグリッドのユニークでやや無謀な教育スタイルを象徴する重要なアイテムとして登場します。彼が「面白い」と感じることが、他の人々にとっては危険でしかないことを示す好例です。この本は、ハグリッドの授業が型破りなものになることを生徒たちに予感させ、物語にダークなユーモアを加えています。 また、この本を「飼いならす」という行為は、バックビークのような強力な魔法生物と接する際に、暴力ではなく理解と優しさが必要であるという、魔法生物飼育学の授業におけるより大きなテーマを暗示しています。
舞台裏情報
- Pottermoreによると、この本の著者はエドウォーダス・ライマ (Edwardus Lima) という名の魔法使いで、彼は「噛み付く本は笑いを誘う」と考えていたとされています。(Pottermore)
- この本は、様々な『ハリー・ポッター』関連のビデオゲームにも、障害物や敵キャラクターとして登場します。