フローリシュ・アンド・ブロッツ書店
基本情報
- タイプ (Type): 書店
- 場所 (Location): ダイアゴン横丁、ロンドン、イギリス
- 所有者 / 居住者 (Owner/Residents): 不明(作中では店長が登場)
- 主な特徴 (Key Features): 天井まで届く書棚、噛みつく本や透明な本などの特殊な魔法書、豪華なウィンドウディスプレイ
概要と歴史
フローリシュ・アンド・ブロッツ書店は、ダイアゴン横丁に位置する主要な魔法書店です。ホグワーツ魔法魔術学校の教科書をはじめ、魔法に関するあらゆる分野の書籍を取り揃えており、新学期が始まる前の夏には、生徒やその家族で大変な混雑を見せます。 店内は壁一面が天井まで届くほどの書棚で埋め尽くされており、革装や絹装の巨大な本から、切手ほどの大きさの小さな本まで、多種多様な書籍が並んでいます。中には、『怪物的な怪物の本』のように自ら動き回り、噛みつこうとする危険な本や、『見えない invisibility の見えない本』のように文字通り姿が見えない本も販売されており、店員はそれらの取り扱いに苦労することがあります。 店のウィンドウディスプレイは頻繁に更新され、『夢占い神託』がピラミッドのように積まれたり、ギルデロイ・ロックハートの著作が等身大の写真と共に飾られたりと、常に人々の注目を集めています。
物語における役割
この書店は、物語の重要な出来事の舞台として何度も登場します。
- 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』: 物語の重要な転換点となりました。著名な作家であるギルデロイ・ロックハートが自叙伝『 मेरा जादुई मैं 』のサイン会を開催しており、ハリーはそこでロックハートと初めて対面します。この混雑の中、ルシウス・マルフォイがアーサー・ウィーズリーと口論になり、その隙にジニー・ウィーズリーの古い大鍋にトム・リドルの日記を忍び込ませました。この行為が、のちに秘密の部屋が開かれる事件の直接的な原因となります。
- 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』: 第二次魔法戦争が激化する中、店の雰囲気は以前よりも暗く、客足も遠のいていました。ヴォルデモート卿の復活を受け、店は「呪いと呪い破り」といった実践的な闇の魔術に対する防衛術関連の書籍を目立つ場所に置き、お守りや魔除けなども販売していました。ハリー、ロン・ウィーズリー、ハーマイオニー・グレンジャーはここで教科書を購入し、ドラコ・マルフォイが店を訪れるのを目撃します。また、かつて若きトム・リドルが分霊箱 (ホークラックス) について学んだ『闇の魔術の最高峰』のような禁書も、この書店の蔵書に含まれていた可能性があります。
既知のエリア
- 店舗フロア: 顧客が本を閲覧・購入する主要な空間。通路は狭く、特に新学期前は身動きが取れないほど混雑します。
- カウンター: 店の奥にあり、支払いや注文を受け付ける場所。
- ウィンドウディスプレイ: 店の正面にあり、新刊やベストセラー、季節の特集などが展示される店の顔です。
舞台裏情報
- 名前の由来: 店名の “Flourish” は「繁栄する」や「華やかな装飾」を意味し、“Blotts” は「インクの染み」を意味します。これは、書店の成功と、執筆や印刷に伴う実用的な(そして時には散らかった)側面の両方を表していると考えられます。
- 映画での描写: 映画シリーズでは、書店は古風で魅力的な外観を持ち、内部は複数の階層からなる複雑な構造として描かれています。これは、原作の「天井まで届く書棚」というイメージを視覚的に発展させたものです。(映画設定)