ウェールズ・グリーン

ウェールズ・グリーン (Common Welsh Green)

  • 種類 (Species): ドラゴン
  • 魔法省分類 (Ministry of Magic Classification): XXXXX (魔法使い殺し/飼育または売買の禁止)
  • 原産地 (Native Range): ウェールズ
  • 外見 (Appearance): 草のように鮮やかな緑色の、滑らかな鱗
  • 卵 (Eggs): 緑の斑点がある土気色
  • 特技 (Special Abilities): 旋律的で特徴的な鳴き声、細い噴射炎

ウェールズ・グリーンは、ウェールズの山岳地帯に生息するドラゴンの一種です。その名の通り、草のような鮮やかな緑色の滑らかな鱗に覆われています。他の多くのドラゴン種と比較して、最も厄介ごとを起こさない種の一つとして知られており、積極的に人間を避ける傾向があります。ただし、挑発されれば非常に危険であることに変わりはありません。 主な獲物はで、人間を襲うことは稀です。このドラゴンの鳴き声は非常に特徴的で、驚くほど旋律的であると『幻の動物とその生息地』に記されています。卵は土のような茶色で、緑色の斑点があるのが特徴です。 ウェールズ・グリーンは、1932年に起きた「イルフラクーム事件」で有名です。この事件では、一頭のウェールズ・グリーンが満員のマグルの海水浴場に急降下しました。幸いにも、休暇中だった勇敢な魔法使いの一家が、その場にいたマグル全員に大規模な記憶呪文を施し、大惨事を防ぎました。この功績により、一家はマーリン勲章勲一等を授与されました。この事件は、比較的温厚とされるドラゴンでさえ、国際魔法使い機密保持法にとって重大な脅威となり得ることを示す教訓となっています。

ウェールズ・グリーンは、1994年から1995年にかけて開催された三大魔法学校対抗試合の第一の課題に登場しました。4人の代表選手が対峙する4頭のドラゴンのうちの1頭として用意され、ボーバトン魔法アカデミーの代表であるフラー・デラクールがこのドラゴンと対戦することになりました。 フラー・デラクールは、ドラゴンを眠らせるための呪文を使用しましたが、眠りに落ちたウェールズ・グリーンがいびきをかいた際、鼻から噴射された炎が彼女のスカートを燃やしてしまいました。この種は、ハリー・ポッターが対峙した極めて凶暴なハンガリー・ホーンテールなどに比べると、比較的おとなしい性質を持つとされています。

その名前は、生息地であるウェールズ (Welsh) と、その体の色である緑 (Green) に直接由来しています。英語の正式名称は Common Welsh Green であり、「ありふれた」を意味する Common が付くことから、比較的よく知られた種であることが示唆されます。

  • このドラゴンに関する生態学的な詳細情報のほとんどは、J.K. ローリングが執筆した補助教材『幻の動物とその生息地』に基づいています。
  • 映画『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』では、原作の記述に忠実な外見で映像化されました。(映画設定)