ジンクス (Jinx)
基本情報
概要と作中での使用例
ジンクスは、魔法の三大分類の一つであり、対象に厄介な効果をもたらす軽度の黒魔術です。その効果はチャーム (人を助けたり物を変化させたりする呪文) よりも攻撃的ですが、深刻で持続的な危害を加えるカース (呪い) ほど悪質ではありません。ジンクスは主に、相手を苛立たせたり、一時的に無力化させたりする目的で使用され、決闘において基本的な攻撃手段となります。 ホグワーツ魔法魔術学校では、主に闇の魔術に対する防衛術の授業でその対処法が教えられます。 作中で「ジンクス」として言及または分類される主な魔法には以下のようなものがあります。
- 妨害呪文 (Impediment Jinx): 呪文は インペディメンタ (Impedimenta)。対象の動きを一時的に遅らせたり、止めたりする。ハリー・ポッターが三大魔法学校対抗試合の第三の課題でアクロマンチュラに対して使用した。
- 盗み聞き防止呪文 (Anti-Eavesdropping Jinx): 特定の場所での盗み聞きを防ぐためにかけられる。
- 不正防止呪文 (Anti-Cheating Jinx): ホグワーツの試験において、不正行為を防ぐために羊皮紙や羽ペンにかけられる。
- 姿くらまし防止呪文 (Anti-Disapparition Jinx): 特定のエリア内で姿くらましができないようにする。ホグワーツの敷地内には常時この強力な呪文がかけられている。
学習と対抗策
ジンクスは、魔法使いにとって基本的な攻撃魔法の一つであり、多くの魔法使いが学生時代に学びます。しかし、その効果は多岐にわたるため、防御側は様々な対抗策を知っておく必要があります。
- 呪文よ終われ (フィニート・インカンターテム): 進行中の多くのジンクスの効果を終わらせることができる万能の終結呪文。
言葉の由来
「ジンクス (Jinx)」という言葉は、英語で「不運をもたらす人や物」「縁起の悪いもの」を意味します。魔法の効果が、対象者に一時的な不運や不都合を引き起こす性質を持つことから、この名前が付けられたと考えられます。
幕後情報
- ジンクス (Jinx)、ヘックス (Hex)、カース (Curse) の区別は、作中では必ずしも明確ではありません。一般的に、ジンクスは最も害が少なく、カースが最も深刻な黒魔術(例:許されざる呪文)を指し、ヘックスはその中間に位置すると考えられています。ジニー・ウィーズリーが得意とする鼻くそコウモリの呪い (Bat-Bogey Hex) は、その名の通りヘックスに分類されますが、効果としてはジンクスに非常に近いです。
- ビデオゲームシリーズでは、戦闘用の基本的な魔法として「フリペンド (Flipendo)」という名のジンクスが登場しますが、これは原作小説には登場しない呪文です。(ゲーム設定)