バーバラス・ブラッグ

バーバラス・ブラッグは、13世紀の魔法使い評議会の議長であり、クィディッチの歴史における重要人物です。彼の最も知られた功績(あるいは悪行)は、1269年の試合でゴールデン・スニジェットを導入し、それを捕らえた選手に150ガリオンの賞金を提供したことです。この出来事は、クィディッチにおけるシーカーというポジションと、後の金のスニッチの役割を決定づけました。彼の物語は、主に書籍『クィディッチ今昔』で語られています。

ブラッグの人生に関する記録は限られていますが、彼の行動がクィディッチの歴史に永続的な影響を与えた1269年の出来事が特筆されます。

  • 1269年の試合: 当時、魔法使い評議会の議長であったブラッグは、とあるクィディッチの試合を観戦していました。彼は試合の余興として、籠に入れたゴールデン・スニジェットを競技場に放ち、この非常に素早く小さな鳥を捕まえた選手に150ガリオンという莫大な賞金を与えると宣言しました。
  • クィディッチへの影響: このブラッグの行動は、観客を熱狂させました。両チームの選手たちは試合そっちのけでスニジェットを追い始め、これが後のシーカーの役割の原型となりました。また、賞金の150ガリオンという額は、後に金のスニッチを捕獲した際に与えられる150点という得点の由来となっています。
  • 反対運動: しかし、この行為は動物虐待であるとして、観客の一人であったケント出身のモデスティ・ラブノットから激しい抗議を受けました。彼女は試合を妨害したとして10ガリオンの罰金を科されましたが、彼女の行動はゴールデン・スニジェットの乱獲と絶滅の危機に対する警鐘となりました。
  • 外貌: 原作において、ブラッグの具体的な外見に関する記述はありません。
  • 性格: 彼の行動から推測するに、ブラッグはショーマンシップにあふれ、注目を集めることを好む一方で、目的のためには動物の命を軽んじる冷酷さや野蛮さを持っていたと考えられます。150ガリオンという大金を見せびらかすように提供した点からは、自らの権力と富を誇示する傲慢な性格がうかがえます。

魔法使い評議会の議長という高い地位にあったことから、ブラッグが強力で有能な魔法使いであったことは間違いありませんが、彼がどのような魔法を得意としていたかなど、具体的な能力については知られていません。

  • Barbarus: ラテン語で「野蛮な」「未開の」「残酷な」を意味する「barbarus」に由来すると思われます。これは、ゴールデン・スニジェットに対する彼の冷酷な扱いを的確に表しています。
  • Bragge: 英語の「brag」(自慢する、威張る)を連想させます。これは、大観衆の前で150ガリオンもの大金を提供し、自らの富と権威を誇示した彼の性格を示唆している可能性があります。