パックワジ

  • 分類 (Classification): 魔法生物
  • 原産地 (Native to): 北アメリカ
  • 関連組織 (Related Organization): イルヴァーモーニー魔法魔術学校
  • 主な特徴 (Key Features): 身長が低い、灰色がかった肌、大きな耳、人間不信、毒矢を武器とする
  • 魔法省分類 (Ministry of Magic Classification): 不明

パックワジは、北アメリカ原産の魔法生物であり、ヨーロッパのゴブリンと遠い血縁関係にあるとされています。身長は約60センチメートルほどで、灰色がかった肌と大きな耳が特徴です。彼らは極めて独立心が強く、ずる賢い性質を持ち、人間全般(魔法使いノー・マジの両方)を信用していません。 彼らは独自の強力な魔法を操り、武器として毒を塗った矢を使用するため、非常に危険な存在と見なされています。人間を森の中へ誘い込んで崖から突き落としたり、一度に複数の人間を矢で射抜いたり、獲物をストーキングしたりすることが知られています。(Pottermore)

パックワジは、北アメリカの魔法使いコミュニティとしばしば緊張関係にありますが、イルヴァーモーニー魔法魔術学校の創設において重要な役割を果たしました。この情報はすべて J.K. ローリング が執筆したウェブサイト Pottermore で明かされたものです。

  1. ウィリアムという名のパックワジ: イルヴァーモーニーの創設者の一人であるノー・マジジェームズ・スチュワードは、森の中で危険な魔法生物ハイドビハインドに襲われた際、一体の気難しいパックワジに命を救われました。ジェームズはそのパックワジに「ウィリアム」と名付け、感謝の印として金を与えようとしましたが、ウィリアムはそれを侮辱とみなし、ジェームズのを折ろうとしました。
  2. 学校の守護者として: 当初、ウィリアムは人間を軽蔑していましたが、ジェームズとその家族、特に妻のイゾルト・セイアとの間に奇妙な友情が芽生えました。彼は一家と創設されたばかりのイルヴァーモーニーを、ゴームレイス・ゴーントの襲撃から守るために戦い、その毒矢でゴームレイスを打ち破りました。その後もウィリアムは、不平を言いながらも学校の警備を続けることがあったと伝えられています。
  3. 寮の名前として: ジェームズ・スチュワードは、命の恩人であるウィリアムに敬意を表し、自身が創設したイルヴァーモーニーの四つの寮のうちの一つを「パックワジ」と名付けました。この寮は、心や戦士を象徴すると言われています。(Pottermore)

パックワジは、『ハリー・ポッター』シリーズの原著小説七冊には登場しません。彼らに関する詳細な設定は、主に Pottermore を通じて提供されました。 また、映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』では、サーカス・アルカナスで見世物にされている複数のパックワジが登場しました。(映画設定)

「パックワジ (Pukwudgie)」という名前と存在は、北アメリカのネイティブ・アメリカン、特にワンパノアグ族の伝承に由来します。伝承におけるパックワジは、森に住むトリックスター的な存在で、人間に悪戯をしたり、時には危険な存在として描かれたりします。J.K. ローリングによる魔法界のパックワジは、この伝承の設定を色濃く反映しています。