ヒキガエル

ヒキガエルは、マグル界と魔法界の両方に生息する一般的な両生類である。魔法界では、ホグワーツ魔法魔術学校に入学する生徒がペットとして連れて行くことを許可されている三種類の動物(ネコフクロウ、またはヒキガエル)のうちの一種として知られている。 しかし、作中の描写から、ヒキガエルをペットとして飼う習慣はやや時代遅れと見なされていることが示唆される。ルビウス・ハグリッドは、ヒキガエルは「すっかり時代遅れ」になったと述べており、現代の若い魔法使いの間ではフクロウの人気が高いことがうかがえる。

ヒキガエルはペットとしてだけでなく、魔法界の様々な場面で役割を持っている。

  • ペットとして: ホグワーツの生徒はヒキガエルを飼うことが許されている。最も著名な例は、ネビル・ロングボトムが飼っていたトレバーである。
  • 魔法薬の材料として: ヒキガエルの体の一部は、魔法薬の材料として利用される。一年生の教科書リストには「ツノヒキガエル」が記載されており、基本的な魔法薬学で必要とされることがわかる。
  • 聖歌隊の一員として: ホグワーツの聖歌隊では、数匹の大きなヒキガエルが低音パートを担当し、その鳴き声で音楽に厚みを加えている。

物語全体を通じて、ヒキガエルはいくつかの重要な役割や象徴的な意味合いを持って登場する。

  • トレバー: ネビル・ロングボトムのペット。ネビルが大叔父のアルジーから、初めて魔法の兆候を見せたお祝いとして贈られた。しょっちゅう姿をくらますことで有名。
  • アグリッパのヒキガエル: 蛙チョコレートのおまけカードに記載されている、有名な魔法使いアグリッパが飼っていたとされるヒキガエル。
  • ホグワーツ聖歌隊のヒキガエル: ホグワーツの式典などで歌声を披露する聖歌隊の一員。学生たちが腕に抱え、その鳴き声がバスの役割を果たす。
  • 映画での描写: 映画版『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』では、聖歌隊がヒキガエルを抱えて歌う様子が視覚的に描かれ、印象的なシーンとなっている。これは原作の記述を基にした映像的な演出である。(映画設定)
  • 民間伝承との関連: ヨーロッパの民間伝承において、ヒキガエルはしばしば魔女の「使い魔」として登場する。この伝統的なイメージが、『ハリー・ポッター』の世界におけるヒキガエルの位置づけに影響を与えている可能性がある。