ミムブルス・ミムルトニア
基本情報
- 種類: 魔法植物
- 所有者: ネビル・ロングボトム
- 原産地: アッシリア
説明と外見
ミムブルス・ミムルトニアは、非常に珍しい魔法植物です。その外見は、棘の代わりに脈打つおできのようなものでびっしりと覆われた、小さな灰色のサボテンに似ています。植物全体がまるで内臓のように、ゆっくりと不気味に脈動しているのが特徴です。 その奇妙な見た目から、魔女週刊誌はこの植物を「今年最も醜い植物コンテスト」の候補に挙げようとしたことがあります。
魔法的な特性と防御機構
この植物の最も顕著な特徴は、その精巧な防御機構にあります。危険を察知したり、物理的に突かれたりすると、おできの一つが裂け、臭液 (Stinksap) と呼ばれる液体を大量に噴射します。
- 臭液 (Stinksap) の性質:
- 色と粘性: 濃い緑色で、粘り気があります。
- 匂い: 腐った肥料のような、強烈で不快な悪臭を放ちます。
- 毒性: 毒性はありませんが、その悪臭はなかなか消えません。
この防御機構は非常に効果的で、潜在的な捕食者や脅威を遠ざける役割を果たします。
作中での役割
ミムブルス・ミムルトニアは、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』で重要な役割を果たします。
- ホグワーツ特急での出来事: ネビル・ロングボトムは、15歳の誕生日に大叔父のアルジー・ロングボトムからこの植物を贈られ、ホグワーツへ向かうホグワーツ特急のコンパートメントでハリー・ポッター、ジニー・ウィーズリー、ルーナ・ラブグッドに披露しました。ハリーがふざけて羽根ペンで突こうとした際、植物は作動し、コンパートメント内にいた全員に大量の臭液を浴びせかけました。
- 薬草学での評価: ネビルによると、薬草学の教授であるポモーナ・スプラウト先生は、彼がミムブルス・ミムルトニアを所有していることに非常に感心していたとされています。これは、この植物が魔法界でも希少価値が高いことを示唆しています。
舞台裏情報
- 名前の由来: “Mimbulus” は、古風な英語で「気取って話す、もぐもぐ言う」を意味する “mimble” に由来する可能性があります。これは、植物が絶えず脈動する様子を表現しているのかもしれません。 “mimbletonia” は、J.K. ローリングによるラテン語風の造語と考えられます。