禁じられた物質
基本情報
- 種類 (Type): ホグワーツ魔法魔術学校 内における規則上の分類、禁止品目リスト
- 管理者 (Administrator): 主に ホグワーツ魔法魔術学校 の管理人である アーガス・フィルチ
定義と範囲
「禁じられた物質」とは、ホグワーツ魔法魔術学校 の敷地内において、生徒が所持・使用することを校則で固く禁じられている物品の総称である。このリストは、生徒の安全を脅かす、あるいは学校の秩序を著しく乱す可能性があると見なされたものが含まれる。 この規則の執行に最も情熱を燃やしているのが管理人の アーガス・フィルチ である。彼はこのリストを常に更新し、新たな禁止品目を追加することに執念を燃やしている。彼のオフィスには、没収した「禁じられた物質」を保管するための巨大なファイリング・キャビネットが備えられている。リストは非常に長大であり、フィルチによれば437番目の項目まで存在することが示唆されている。
代表的な品目
物語の中で言及された、あるいはフィルチによって禁止されたことが確実な物品には以下のようなものがある。
- あらゆる種類の魔法の爆竹
- ウィーズリー・ウィザード・ウィーズ (WWW) が開発した製品のほぼ全て:
- 伸縮自在の耳 (ドローレス・アンブリッジ の教育令により明確に禁止された)
歴史
「禁じられた物質」のリストは、ホグワーツ魔法魔術学校 の長い歴史の中で、生徒のいたずらや危険な行為を防ぐために存在してきたと考えられる。特に アーガス・フィルチ が管理人となってからは、その運用がより厳格かつ執拗になった。 フレッド・ウィーズリー と ジョージ・ウィーズリー が在学していた時代は、このリストが最も頻繁に更新された時期と言える。彼らが次々と開発する巧妙ないたずらグッズは、フィルチにとって悩みの種であると同時に、リストを拡充させる格好の材料となった。 1995年から1996年にかけて、ドローレス・アンブリッジ が「高級尋問官」としてホグワーツの権力を掌握すると、「教育令」という形で数多くの新たな校則が制定され、「禁じられた物質」の範囲は前例のないほど拡大した。
物語における役割
この概念は、物語において複数の重要な役割を果たしている。
- 世界の構築: 「禁じられた物質」の存在は、ホグワーツ魔法魔術学校 が単なる魔法の学習の場ではなく、規則とそれに反抗する生徒たちが存在する、現実味のある学校であることを描写している。
- 人物描写: この規則は、権威的で生徒の楽しみを憎む アーガス・フィルチ の性格を際立たせる。同時に、規則を破ることを厭わない フレッド・ウィーズリー と ジョージ・ウィーズリー の反骨精神と創造性の象徴でもある。
- 筋書きの推進: 生徒がこれらの禁止品を隠し持ったり、使用したりする場面は、しばしば物語に緊張感やユーモアをもたらす。また、フィルチに捕まりそうになることで、ハリー・ポッター たちが予期せぬ情報を得るきっかけにもなった(例:『ハリー・ポッターと秘密の部屋』でフィルチのオフィスで「クィックスペル」の通信講座の書類を目撃する場面)。
舞台裏情報
- 映画シリーズでは、アーガス・フィルチ のオフィスが視覚的に描かれ、没収品が詰め込まれた無数の引き出しや箱が壁一面に並んでいる様子が映し出される。これにより、彼が長年にわたって生徒たちの「禁じられた物質」を没収し続けてきたことが強調されている。(映画設定)