クィディッチ・カップ

• タイプ (Type): トロフィー
• 所有者 (Owners): 毎年ホグワーツ魔法魔術学校の寮対抗クィディッチリーグで優勝した寮チーム。歴代の優勝チームにはグリフィンドール、スリザリンなどが含まれる。
• 製作者 (Maker): 不明

クィディッチ・カップは、銀色に輝く大きなカップであり、両側には取っ手がついている。その台座には、過去の優勝チームの名前が刻まれた小さなプレートが取り付けられている。ハリー・ポッターが初めてトロフィー室でこのカップを目にしたとき、過去7年連続でスリザリン寮の名前が刻まれているのを確認した。 カップそのものは、ホグワーツのトロフィー室に保管されており、その年の優勝寮が決まると、新しい優勝チームの名前が刻まれ、一年間その寮の談話室に飾られることが許される場合がある。

クィディッチ・カップ自体に特殊な魔法の能力があるという記述はない。その最も重要な役割は、ホグワーツにおける最も権威あるスポーツの栄誉を象徴することである。

• 用途: 毎年開催される寮対抗クィディッチリーグの優勝チームに授与される。
• 象徴的意味: 寮の誇り、チームワーク、そして一年間の努力と勝利の証である。このカップを勝ち取ることは、ホグワーツの生徒たちにとって最高の栄誉の一つと見なされている。

クィディッチ・カップはホグワーツの長い歴史の中で、毎年最も優れたクィディッチチームに授与されてきた。

• ハリー・ポッター入学以前: ハリー・ポッターが入学する前の7年間は、スリザリン寮が連続でカップを独占していた。トロフィー室には、過去の優勝者としてジェームズ・ポッターやミネルバ・マクゴナガルの名前も刻まれている。
• 1991-1992年度: グリフィンドールは最終戦でレイブンクローに勝利すれば優勝できたが、ハリー・ポッターが意識不明で入院していたため試合に出場できず、記録的な大敗を喫しカップを逃した。
• 1992-1993年度: クィディッチリーグは秘密の部屋が開かれたことによる騒動のため、学期途中で中止となった。
• 1993-1994年度: オリバー・ウッドがキャプテンを務めるグリフィンドールチームが、ついにスリザリンの連覇を止め、見事クィディッチ・カップを獲得した。これはハリーにとって、そしてチームにとって大きな勝利であった。
• 1994-1995年度: 三大魔法学校対抗試合の開催に伴い、この年のクィディッチリーグは中止された。
• 1995-1996年度: ハリー・ポッターとフレッド・ウィーズリー、ジョージ・ウィーズリーがドローレス・アンブリッジによってチームから追放されるという困難に見舞われながらも、グリフィンドールはカップを勝ち取った。
• 1996-1997年度: ハリーがキャプテンとなり、困難なシーズンを乗り越え、グリフィンドールは再びカップを手にした。
• 1997-1998年度: ヴォルデモート卿と死喰い人が魔法省とホグワーツを支配下に置いたため、この年にクィディッチリーグが開催されたかどうかは不明である。

クィディッチ・カップは、物語全体、特にホグワーツでの学園生活を描写する上で重要な役割を果たす。

• 寮の対抗意識の象徴: 特にグリフィンドールとスリザリンの間の激しいライバル関係を煽る中心的な存在である。試合の勝敗やカップの行方は、寮生全体の士気に大きく影響する。
• キャラクターの動機付け: オリバー・ウッドのように、カップ獲得に執念を燃やすキャラクターの性格を際立たせる。また、ハリー・ポッターにとっても、クィディッチは苦難の多い学校生活の中での喜びであり、カップ獲得は大きな目標の一つだった。
• プロットの推進力: カップをめぐる争いは、各巻における学園生活のサブプロットとして機能し、読者に興奮と緊張感を提供する。カップが中止される年は、より大きな事件が起きていることを示唆する役割も果たしている。

• 映画版では、クィディッチ・カップは非常に精巧で、塔のような複雑なデザインで描かれている。これは原作のシンプルな銀のカップという記述とは異なる、映画独自の解釈である。（映画設定）