ドラゴンの心臓の琴線
基本情報
- タイプ: 杖芯
- 由来: ドラゴン
- 主な所有者:
- ピーター・ペティグリュー (2本目の杖)
記述と外観
ドラゴンの心臓から取られた神経線維で、著名な杖作りであるギャリック・オリバンダーが使用する3つの「最高の杖芯」の一つです。外観に関する具体的な記述は原作にはありませんが、非常に強力な魔法を秘めた素材として知られています。
魔法特性と用途
ドラゴンの心臓の琴線を芯材とする杖は、最も強力な力を持ち、華々しい呪文を放つ傾向があります。他の杖芯に比べて学習が早く、一度習得した呪文を忘れにくいという特性を持ちます。
- 力と学習能力: この杖芯を持つ杖は、一般的に最も強力な魔法を生み出します。所有者が新しい魔法を学ぶのを最も早く助けることができます。(Pottermore)
- 忠誠心: 所有者と強い絆を結びますが、元の所有者から力ずくで勝ち取られることで忠誠心を変えることがあります。これは、不死鳥の羽根を芯とする杖が示す強い忠誠心とは対照的です。
- 気質: やや気まぐれな性質を持ち、熟練した魔法使いでないと事故を起こしやすい側面もあるとされています。(Pottermore)
歴史
ギャリック・オリバンダーは、自身の店で販売する杖の芯材として、不死鳥の羽根、ユニコーンの毛と並び、このドラゴンの心臓の琴線を「最高の杖芯」 (Supreme Cores) として使用しています。オリバンダーによれば、彼の父は質の劣る芯材も使っていましたが、彼は最高の品質を追求し、これら3種類に絞ったとされています。(Pottermore) イギリス以外の杖作り、例えばグレゴロビッチなどもこの芯材を使用していたことが知られています。
物語における役割
ドラゴンの心臓の琴線は、物語全体を通して重要な役割を果たす多くの登場人物の杖の芯材として登場します。
- ハーマイオニー・グレンジャーの杖: 彼女の杖はブドウの木で作られ、芯にドラゴンの心臓の琴線が使われていました。彼女の優秀な魔法能力を支える相棒でしたが、『ハリー・ポッターと死の秘宝』において、ゴドリックの谷でハリー・ポッターをナギニから守る際に放った呪文の跳ね返りによって破壊されました。
- ベラトリックス・レストレンジの杖: クルミ材の杖で、芯材はドラゴンの心臓の琴線でした。彼女が数々の残虐な行為に用いましたが、マルフォイの館での戦闘の後、ハリーたちに奪われました。
- ルシウス・マルフォイの杖: ニワトコ材で、芯にドラゴンの心臓の琴線が使われていました。「7人のポッターの戦い」の際にヴォルデモート卿が使用しましたが、ハリーの杖が自己防衛的に放った魔法によって破壊されました。
- ミネルバ・マクゴナガルの杖: ホグワーツ魔法魔術学校の変身術の教授である彼女の杖の芯材もドラゴンの心臓の琴線です。(Pottermore)