ラバスタン・レストレンジ

ラバスタン・レストレンジは、純血の魔法使いであり、ヴォルデモート卿に仕える死喰い人(デスイーター)の古参メンバーの一人です。彼は兄のロドルファス・レストレンジ、義姉のベラトリックス・レストレンジと共に、ヴォルデモート卿の最も忠実で残忍な信奉者として知られています。彼の名を魔法界に知らしめた最大の罪は、バーテミウス・クラウチ・ジュニアと共謀し、闇祓いであったフランク・ロングボトムアリス・ロングボトム夫妻を磔の呪いで永久的な精神崩壊に至らせたことです。彼は第一次および第二次魔法戦争の両方で活動し、アズカバンへの投獄と脱獄を繰り返しました。

ハリー・ポッターと炎のゴブレット』でハリー・ポッターが見た憂いの篩の記憶の中で、ラバスタンは「やせて神経質そうな男で、目はきょろきょろと動いていた」と描写されています。 彼の性格は、純血至上主義の狂信者であり、極めて残忍でサディスティックです。ロングボトム夫妻を拷問した行為は、彼の冷酷さと目的のためには手段を選ばない性質を物語っています。法廷で見せた傲慢な態度からは、ヴォルデモート卿への盲目的な忠誠心と、自らの行いを正当化する強い意志がうかがえます。

  • 決闘: 彼は神秘部の戦いホグワーツの戦いといった、第二次魔法戦争における主要な戦闘に複数参加しており、熟練した決闘者であることが示唆されています。
  • 闇の魔術: ヴォルデモート卿の古参の部下として、闇の魔術に深く精通しています。特に、許されざる呪文である磔の呪いの使用に長けていることは間違いありません。
  • 杖と守護霊: 彼のの材質、芯、長さや、彼が守護霊の呪文を使用できるか、またその形態が何であるかについて、原作小説で言及されたことはありません。

ラバスタン・レストレンジが個人的に所有していた特筆すべき魔法のアイテムについての記述は、原作には存在しません。

  • ラバスタン (Rabastan): 非常に珍しい名前であり、その正確な語源は不明です。
  • レストレンジ (Lestrange): フランス語の「l'étrange」に由来しており、「奇妙な者」あるいは「異邦人」を意味します。これは、魔法界でも特に闇の魔術への傾倒が深く、特異な存在であったレストレンジ一族の性質を象徴していると考えられます。
  • 映画『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』では、俳優のリチャード・トリンダー (Richard Trinder) がラバスタン・レストレンジを演じました。彼は神秘部の戦いのシーンに登場しますが、セリフはなく、役割は非常に限定的でした。(映画設定)