ロンスキー・フィイント

ロンスキー・フィイント

  • 名称 (Name): ロンスキー・フィイント (Wronski Feint)
  • 分類 (Type): クィディッチの戦術、シーカー専用の高等技術
  • 目的 (Objective): 相手チームのシーカーを騙して追跡させ、地面に激突させること
  • 動作 (Maneuver): ゴールデン・スニッチを発見したかのように見せかけ、地面に向かって意図的に高速で垂直降下する。相手のシーカーが追随してきたところで、寸前でダイブから抜け出す。
  • 効果 (Effect): 成功すれば、相手のシーカーは急な方向転換ができずに地面に衝突し、戦線から離脱する。これにより、実行者は競争相手なしでゴールデン・スニッチを探索する時間を確保できる。
  • 危険性 (Risk): 非常に高い。実行者自身もタイミングを誤れば地面に激突する大怪我のリスクを伴う、極めて危険な戦術。

ロンスキー・フィイントは、クィディッチの歴史の中で最も有名かつ危険な戦術の一つとして知られています。

ロンスキー・フィイントは、単なる飛行技術だけでなく、相手の心理を操る心理戦の側面も持ち合わせています。この戦術の成功は、相手シーカーが「ゴールデン・スニッチを逃したくない」という焦りに駆られるかどうかにかかっています。 この戦術の最大の危険性は、実行者と追跡者の両方にあります。地面に激突する寸前で機体を引き起こすには、極めて高度な判断力と箒のコントロール技術が要求されます。少しでも判断が遅れれば、エイダン・リンチのように大惨事を引き起こすことになります。そのため、この戦術を試みるシーカーはごく一部のトッププレイヤーに限られます。

この戦術の名称は、その発明者であるポーランド人の伝説的なシーカーヨーゼフ・ロンスキー (Josef Wronski) の名に由来しています。彼の編み出したこの革新的な戦術は、クィディッチの歴史にその名を刻みました。

  • J.K. ローリングがこの名前を考案した際、レフ・トルストイの小説『アンナ・カレーニナ』に登場するヴロンスキー伯爵(Count Vronsky)から着想を得た可能性があります。作中でヴロンスキーの愛馬がレース中に転倒して命を落とす場面があり、「危険な落下」というイメージがこの戦術と共通しています。(これは広く知られたファンの考察であり、作者が公言したものではありません)