ドラゴンの皮

• タイプ: 魔法素材、魔法生物の副産物
• 供給源: 各種のドラゴン
• 主な用途: 手袋、ブーツ、ジャケット、鞄などの保護具

ドラゴンの皮は、ドラゴンの体表を覆う極めて強靭な素材です。その外見と特性はドラゴンの種類によって大きく異なりますが、一般的に鎧のような頑丈さを誇ります。

• ハンガリー・ホーンテール種: 黒い鱗に覆われた、特に強固な皮を持つ。
• ペルー・バイパースーツ種: 滑らかな銅色の鱗を持つ。
• ウクライナ・アイアンベリー種: 金属的な灰色の鱗で覆われている。
• アンティポディアン・オパールアイ種: 真珠色の鱗を持ち、最も美しいドラゴンの皮の一つとされる。

その強靭さから加工は非常に困難ですが、一度製品化されれば比類なき耐久性を発揮します。

ドラゴンの皮の最も重要な特性は、その卓越した魔法抵抗力と物理的耐久性にあります。

• 魔法抵抗力: ほとんどの呪文を弾き返す強力な防御特性を持っています。ハリー・ポッターと炎のゴブレットにおいて、アラスター・ムーディ（正体はバーテミウス・クラウチ・ジュニア）は、産卵期の母ドラゴンの皮には失神呪文すら効かないとハリー・ポッターに説明しました。
• 物理的耐久性: 非常に頑丈で、物理的な攻撃から身を守るのに適しています。また、ドラゴンの性質を反映して極めて高い耐火性を備えています。
• 用途:
  • 衣類: その防御力の高さから、魔法使いの衣類や防具として重宝されます。
    • 手袋: ルビウス・ハグリッドは日常的にドラゴンの皮の手袋を着用しています。また、ホラス・スラグホーンも高級なドラゴンの皮の手袋を所有していました。
    • ブーツ: ロン・ウィーズリーがクリスマス・ダンスパーティーで着用したお下がりのドレスローブには、ドラゴンの皮のブーツが付属していました。
    • ジャケットやマント: マンダンガス・フレッチャーはドラゴンの皮でできているような漆黒のマントを着用していたことがあります。
  • その他: 書類かばんやトランクなど、中身を強力に保護する必要がある様々な製品に使用されます。

ドラゴンの皮は、古くから魔法界で非常に価値のある素材として取引されてきました。しかし、ドラゴンの乱獲を防ぐため、魔法省によって厳しく管理されています。ドラゴンの皮そのものや、それを用いた製品はクラスAの取引禁止品に分類されており、売買には特別な許可が必要です。 1994年の三大魔法学校対抗試合では、第一の課題のために4頭のドラゴンがホグワーツ魔法魔術学校に密輸されましたが、これは極めて違法性の高い行為でした。

ドラゴンの皮は、ハリー・ポッターと炎のゴブレットの物語において重要な役割を果たします。三大魔法学校対抗試合の第一の課題で、ハリーを含む各校の代表選手は、ドラゴンの巣から金の卵を奪取する必要がありました。この際、選手たちはドラゴンの強靭な皮に直接呪文でダメージを与えることがほぼ不可能であることを痛感し、力ずくではなく知恵と技術で課題を乗り越えることを強いられました。ハリーはファイアボルトを呼び寄せ、卓越した飛行技術でハンガリー・ホーンテール種を出し抜くことに成功しました。 また、様々なキャラクターがドラゴンの皮製品を身につけている描写は、魔法界の日常や文化に深みを与えています。

• 映画シリーズでは、ドラゴンの皮から作られたとされる衣装が数多く登場し、その質感やデザインが視覚的に表現されています。特に、アラスター・ムーディのコートなどが印象的です。 (映画設定)
• ゲームホグワーツ・レガシーでは、プレイヤーが装備できる高性能な防具の素材として「ドラゴンの革」が登場し、高い防御力を提供します。 (ゲーム設定)