ニフラー
基本情報
生態と習性
ニフラーは、イギリス原産の穴を掘る習性を持つ魔法生物です。その外見はモグラとカモノハシを掛け合わせたような姿をしており、黒くふわふわした毛皮と長い鼻が特徴です。 彼らの最も顕著な習性は、光る物や輝く物に対して異常なほどの執着心を示すことです。硬貨、宝石、宝飾品など、あらゆる輝く物体に引き寄せられ、それらを際限なく集めようとします。ニフラーの腹部には、外見からは想像もつかないほど大量の宝物を収納できる魔法的な育児嚢(ポーチ)があります。 性格は本来おとなしく、愛情深い一面もありますが、宝物を追い求める際には極めて執拗かつ破壊的になります。そのため、家の中で飼うペットとしては全く適していません。巣は地下深く(最大20フィート)に作り、一度に6〜8匹の子を産みます。 ゴブリンは、地中に埋まった宝物を探させるためにニフラーを飼い慣らしていることが知られています。
物語における役割
ハリー・ポッターシリーズ
- ハリー・ポッターと炎のゴブレット: ニフラーは、ルビウス・ハグリッドが担当する「魔法生物飼育学」の授業で初めて登場します。ハグリッドは生徒たちに、それぞれニフラーを1匹ずつ渡し、あらかじめ庭に埋めておいたレプラコーンの金貨を探させるという授業を行いました。この時、ロン・ウィーズリーはニフラーの能力に感心し、1匹欲しがっていました。
- ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団: リー・ジョーダンが、ドローレス・アンブリッジの校長室に2匹のニフラーを放ち、室内を徹底的に破壊させるという悪戯をしました。ニフラーはアンブリッジのオフィスにある光る物を探して大混乱を引き起こしました。
『ファンタスティック・ビースト』シリーズ
ニフラーは、ニュート・スキャマンダーの魔法のトランクから脱走した魔法生物の一匹として重要な役割を担います。このニフラーはニューヨークの銀行に侵入して大騒動を起こしたり、ゲラート・グリンデルバルドが身につけていた血の誓いのペンダントを盗み出したりと、物語の重要な局面で活躍します。(映画設定)
名前の語源
“Niffler”という名前は、古風なイギリスの俗語である “niffle” に由来する可能性があります。この言葉には「盗む」「くすねる」といった意味があり、光る物を盗み集めるニフラーの習性を的確に表しています。
舞台裏情報
- 映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズでニフラーが人気を博したことにより、その知名度は原作小説のファン層を超えて大きく広がりました。
- 映画でのニフラーのデザインは、ハニーバジャー(ミツアナグマ)の執拗な性格と、カモノハシやモグラの外見的特徴を組み合わせて作られました。(映画設定)