ペレグリン・デリック

ペレグリン・デリック (Peregrine Derrick) は、映画版『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』に登場するスリザリン寮の生徒です。彼は1995年から1996年の学年度において、スリザリン寮のクィディッチチームでビーターを務めました。原作小説には登場しない、映画オリジナルのキャラクターです。

デリックの詳しい経歴は不明ですが、彼が物語の中で唯一姿を見せるのは、ホグワーツ魔法魔術学校での5年目にあたる1995年のクィディッチの試合です。 この年、ドローレス・アンブリッジの定めた教育令によってハリー・ポッターフレッド・ウィーズリージョージ・ウィーズリーグリフィンドールチームから追放された後、グリフィンドールスリザリンの試合が行われました。デリックはビンセント・クラッブと共にビーターとして出場し、新しくキーパーとなったロン・ウィーズリーを擁するグリフィンドールチームと対戦しました。 試合中、デリックはスリザリンチームの一員として、非常に攻撃的で反則すれすれのプレイを見せました。試合終了の笛が鳴った後、彼とクラッブは意図的にブラッジャーハリー・ポッターに向けて打ち込み、これが試合後の乱闘の一因となりました。(映画設定)

映画でのデリックは、黒髪の少年として描かれています。彼の性格については深く掘り下げられていませんが、クィディッチの試合における彼の行動から、好戦的でスポーツマンシップに欠ける一面がうかがえます。彼はドラコ・マルフォイが率いるスリザリンの仲間たちと同様に、勝利のためには手段を選ばないという姿勢を持っていたと考えられます。

  • クィディッチ (Quidditch): デリックは熟練した飛行技術を持っており、スリザリンチームのビーターに選ばれるほどの実力者でした。ビーターの役割は、味方をブラッジャーから守り、それを敵チームの選手に打ち込むことであり、優れた腕力、タイミング、そして飛行能力が求められます。
  • ビーターのバット (Beater's Bat): クィディッチの試合中、ブラッジャーを打ち返すために魔法で強化された短いこん棒を使用していました。
  • ほうき (Broomstick): クィディッチ選手として、彼は高性能なほうきを所有していたと考えられますが、具体的なモデル名は不明です。

デリックはスリザリン寮のクィディッチチームの一員であり、キャプテンのグラハム・モンタギュー、もう一人のビーターであるビンセント・クラッブ、そしてシーカーのドラコ・マルフォイらとチームメイトでした。彼はハリー・ポッターグリフィンドールチームに対して敵対的な関係にありました。

  • ペレグリン (Peregrine): ラテン語の “peregrinus” に由来し、「放浪者」や「外国人」を意味します。また、猛禽類である「ハヤブサ (Peregrine Falcon)」を連想させます。ハヤブサはそのスピードと狩りの能力で知られており、クィディッチ選手、特に攻撃的なビーターの役割に適した名前と言えます。
  • デリック (Derrick): ゲルマン語の名「テオドリック (Theodoric)」に由来する英語の姓で、「民の支配者」を意味します。