マンドラゴラ
基本情報
- タイプ (Type): 魔法植物
- 別名 (Alias): マンレイク (Mandrake)
- 特徴 (Features): 人間(特に赤ん坊)に似た根を持ち、引き抜かれると強力な叫び声を上げる。
- 取り扱い教員 (Handling Instructor): ポモーナ・スプラウト (薬草学教授)
描写と成長過程
マンドラゴラは、その根が非常に人間に似た姿をしていることで知られる魔法植物です。土の中に埋まっている根の部分は、まるで醜い小さな赤ん坊のような姿をしており、まだらな薄緑色の肌をしています。頭頂部からは、植物の葉が直接生えているように見えます。 マンドラゴラは人間と同じように成長し、その過程でいくつかの段階を経ます。
- 苗木: この段階では、根は人間の赤ん坊そっくりです。その叫び声は、聞いた者を数時間にわたって気絶させる力があります。
- 思春期: 成長するにつれて、マンドラゴラは人間のティーンエイジャーのように気難しく、秘密主義的になります。この時期には、互いの鉢に移動しようとすることもあります。(『ハリー・ポッターと秘密の部屋』)
- 成熟期: マンドラゴラが完全に成熟すると、その叫び声は致死的となり、直接聞いた者は即死します。成熟の兆候として、彼らが互いの鉢を出入りするようになることが挙げられます。
魔法的な特性と用途
マンドラゴラの最も重要な魔法的特性は、その根と叫び声にあります。
- 武器としての利用: マンドラゴラの叫び声は、非常に強力な音響兵器として利用できます。苗木の叫び声は敵を無力化し、成熟したものの叫び声は敵を殺害することができます。第二次魔法戦争におけるホグワーツの戦いでは、ネビル・ロングボトムや他の生徒たちが、襲来する死喰い人に対してマンドラゴラを投げつけ、武器として使用しました。
取り扱いと注意点
マンドラゴラは非常に危険な植物であるため、取り扱いには最大限の注意が必要です。特に、その叫び声から身を守ることが不可欠です。
物語における役割
- ハリー・ポッターと秘密の部屋: マンドラゴラは物語の核心的な要素として登場します。サラザール・スリザリンのバジリスクによって石化させられたミセス・ノリス、コリン・クリービー、ジャスティン・フィンチ=フレッチリー、ほとんど首無しニック、そしてハーマイオニー・グレンジャーを治療するため、ポモーナ・スプラウト教授がマンドラゴラを育てることになります。彼らが成熟し、セブルス・スネイプがマンドラゴラ回復薬を完成させるまで、被害者たちは医務室で待たなければなりませんでした。
- ハリー・ポッターと死の秘宝: ホグワーツの戦いの際、城の防衛手段の一つとして使用されました。ポモーナ・スプラウト教授の指示のもと、生徒たちが温室からマンドラゴラを運び出し、城壁の上から死喰い人の軍勢に向かって投げつけました。
名前の由来
マンドラゴラ (Mandragora) は、現実に存在するナス科の植物で、その根が人型に見えることから、古くから多くの神話や伝説で語られてきました。根を引き抜くと悲鳴を上げ、それを聞いた者は死ぬか発狂するという迷信は、ヨーロッパの民間伝承で広く知られており、J.K. ローリングはこの伝説を基に魔法界のマンドラゴラを創造しました。
舞台裏の情報
- 映画版では、マンドラゴラの苗木が鉢から引き抜かれる際の甲高い叫び声と、暴れてドラコ・マルフォイの指に噛みつこうとする様子が視覚的に描かれています。(映画設定)
- Pottermoreによると、マンドラゴラは強力で危険なため、魔法省の管理下に置かれているとされています。(Pottermore)