コリン・クリービー

コリン・クリービーは、マグル生まれのグリフィンドール寮生で、ハリー・ポッターより1学年下です。ハリーの熱烈な崇拝者として知られ、常にマグル製のカメラを携行していました。ダンブルドア軍団の忠実なメンバーであり、第二次魔法戦争におけるホグワーツの戦いで、未成年であったにもかかわらず参戦し、命を落としました。彼の死は、戦争の悲劇と若き世代の犠牲を象徴する出来事の一つです。

1年次(『ハリー・ポッターと秘密の部屋』) ホグワーツ魔法魔術学校に入学し、グリフィンドール寮に組分けされます。マグルの家庭で育った彼は魔法界のすべてに感動し、特に有名なハリー・ポッターに強い憧れを抱き、サイン入りの写真を求めて彼を追いかけ回しました。この年、スリザリンの怪物であるバジリスクに襲われますが、偶然持っていたカメラのレンズ越しにその目を見たため、死を免れて石化するに留まりました。後にマンドレイク回復薬によって無事治癒しました。 3年次(『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』) 弟のデニス・クリービーがホグワーツに入学し、同じくグリフィンドール生となります。コリンは弟と共に、三大魔法学校対抗試合の代表選手となったハリーを熱心に応援しました。 4年次(『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』) ドローレス・アンブリッジによる魔法省の教育干渉に対抗するため、ハリーが結成したダンブルドア軍団に、弟のデニスと共に熱心に参加します。彼はここで実践的な闇の魔術に対する防衛術の訓練を積みました。 6年次(『ハリー・ポッターと死の秘宝』) 第二次魔法戦争が激化し、ヴォルデモート卿と死喰い人がホグワーツを襲撃した際、コリンは未成年者として避難対象となりました。しかし、彼は学校と仲間たちを守るために戦うことを選び、戦場へ忍び戻りました。戦闘の最中に命を落とし、その遺体はネビル・ロングボトムオリバー・ウッドによって大広間へと運ばれました。

  • 外見: 年齢の割に小柄で、ねずみ色の髪をしていると描写されています。
  • 性格: 非常に明るくエネルギッシュで、純粋な性格の持ち主です。ハリーに対する憧れは時に度を越していましたが、その根底には深い敬意と忠誠心がありました。ダンブルドア軍団への参加や、ホグワーツの戦いへの帰還といった行動は、彼の持つ並外れた勇敢さを示しています。

ダンブルドア軍団の一員として、ハリー・ポッターの指導の下で様々な防衛呪文を学びました。これには武装解除呪文である「エクスペリアームス」や失神呪文である「ステューピファイ」などが含まれていたと考えられます。彼の魔法技術の具体的なレベルは不明ですが、ホグワーツの最終決戦に参戦するだけの意志と覚悟を持っていました。

  • マグルのカメラ: コリンを象徴するアイテム。彼はこのありふれたマグルの道具を使って、魔法界のあらゆるものを写真に収めようとしました。皮肉にも、このカメラのレンズがバジリスクの直接の視線を遮り、彼の命を救うことになりました。
  • Colin: ゲール語の「Cailean」または「Coilean」に由来する一般的な英語名で、「子犬」や「若者」を意味します。これは彼の小柄な体格や若々しい熱意と合致しています。
  • Creevey: アイルランド系の珍しい姓。「枝」を意味する「Craobh」に関連する可能性があり、マグル生まれでありながら魔法界という大きな存在につながる一員であることを示唆しているのかもしれません。
  • 映画での描写: 映画シリーズでは俳優のヒュー・ミッチェルが演じました。『ハリー・ポッターと秘密の部屋』で最も登場シーンが多く、原作の快活なキャラクターが再現されています。最終作『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』では、彼の遺体が映し出される場面があります。(映画設定)
  • 作者の意図: J.K. ローリングはインタビューで、当初コリンを死なせる予定はなかったものの、物語の後半で彼を殺すことを決めたと語っています。これは、戦争の現実と、本来そこにいるべきでない人々が犠牲になるという悲劇を読者に示すためでした。(作者インタビュー)