ワーム
魔法生物の フロバーワーム (Flobberworm) を指す言葉として使われることが多いため、この項目では同生物について解説します。
基本情報
- 魔法省分類 (M.O.M. Classification): X(退屈)
- 原産地 (Native to): イギリスおよびヨーロッパ
- 生息地 (Habitat): 湿った溝やぬかるみ
- 外見 (Appearance): 太い茶色のミミズに似ており、体長は最大10インチ(約25cm)に達する。
生態と特徴
フロバーワームは、湿った溝に生息する草食性の魔法生物です。主な餌はレタスやその他の葉物野菜ですが、特に好んで食べるのはレタスです。 その生態は極めて単調で、ほとんど動くことがありません。この著しい退屈さから、魔法省による危険度分類では最低ランクの「X」を与えられています。フロバーワームの最も顕著な特徴は、体の両端から粘液(フロバーワームの粘液)を分泌することです。この粘液は緑色で、魔法薬の材料として利用されます。体の前後が同じ見た目をしており、どちらが頭部であるかを区別するのは困難です。
魔法界での役割
- 教育: ホグワーツ魔法魔術学校では、魔法生物飼育学の授業で扱われます。その安全さと飼育の容易さから、低学年の生徒が最初に触れる魔法生物の一つとなっています。
作中での描写
- 『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』: ルビウス・ハグリッドが魔法生物飼育学の教授として初めて行った授業の題材となりました。ハグリッドは生徒たちにフロバーワームの世話をさせましたが、その退屈さからドラコ・マルフォイをはじめとする多くの生徒の不評を買いました。
- 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』: ドローレス・アンブリッジがハグリッドの授業を視察した際に、再びフロバーワ-ムが教材として登場しました。アンブリッジは、このような無害で退屈な生物しか扱えないとして、ハグリッドの教授としての適性を低く評価する材料としました。
名前の由来
「Flobberworm」という英語名は、その性質を的確に表しています。
- Flobber: 英語で「ぶよぶよした」「だらしない」といった状態を表す俗語「flob」や「flop」に由来すると考えられます。
- Worm (ワーム): ミミズなどの蠕虫(ぜんちゅう)を指す一般的な英単語です。
幕後情報
- 映画『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』では、魔法生物飼育学の授業シーンで視覚化されました。原作の記述よりも大きく、ぬるぬるとした外見で描かれています。(映画設定)