フロバーワーム (Flobberworm)

  • 魔法部分類 (Ministry of Magic Classification): X(ボーリング、退屈)
  • 原産地 (Native to): イギリスおよびヨーロッパの湿地帯
  • 外見的特徴 (Distinctive features): 太い茶色のミミズに似ており、体長は最大10インチ(約25センチ)。頭と尾の区別がつかず、両端から粘液を分泌する。
  • 食性 (Diet): 主にレタスを好むが、他の植物も食べる。

フロバーワームは、魔法界で最も退屈な生物の一つとして知られている、何の変哲もない魔法生物です。その一生は、ほとんど動かずに食べ、粘液を出すことに費やされます。彼らは湿った溝やぬかるみを好み、集団で生活していることが知られています。 フロバーワームの最も顕著な特徴は、頭と尾が全く同じに見えることです。両端から緑がかった粘着質の粘液(フロバー粘液)を分泌し、この粘液は魔法薬の材料として、特に薬を濃くするために使われることがあります。 彼らの知能は極めて低く、唯一の欲求は食欲です。過剰に餌を与えると、食べ過ぎて死んでしまうことがあるため注意が必要です。最適な餌はレタスであり、これを適度に与えることが推奨されています。

フロバーワームは、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』において、ルビウス・ハグリッド魔法生物飼育学の教授として初めて受け持った授業で登場します。ヒッポグリフバックビークドラコ・マルフォイを傷つけた事件の後、魔法省による査察を恐れたハグリッドは、生徒たちの安全を過剰に考慮し、完全に無害なフロバーワームの研究を何週間も続けさせました。 生徒たちはこの授業を極めて退屈だと感じており、ハリー・ポッターロン・ウィーズリーハーマイオニー・グレンジャーも例外ではありませんでした。この授業中、マルフォイとその仲間たちは、死んだフロバーワームをハリーたちに投げつけるなどして授業を妨害しました。 のちに『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』では、普通魔法レベル試験の魔法生物飼育学の筆記試験で「フロバーワームの正しい飼育法」が問われ、ハーマイオニーが完璧に解答しています。

  • Flobber: 英語の “flabby“(締まりのない、ぶよぶよした)や ”slobber“(よだれを垂らす)を組み合わせた造語である可能性が高いです。これは、フロバーワームの柔らかい体と、常に粘液を分泌している性質を表していると考えられます。
  • Worm: 英語で「ミミズ」や「虫」を意味する一般的な単語です。
  • いくつかの『ハリー・ポッター』関連のビデオゲームでは、「フロバー粘液」が一般的な魔法薬の材料として登場します。(ゲーム設定)