大いなる湖
基本情報
- 種別 (Type): 湖
- 場所 (Location): ホグワーツ魔法魔術学校の敷地内、スコットランド
- 主な特徴 (Key Features): 広大で非常に深い淡水湖。魔法生物の生息地。一年生のホグワーツ到着時の伝統的な経路。
概要と歴史
大いなる湖(The Great Lake)は、ホグワーツ城の南側に広がる広大な淡水湖である。しばしば「ホグワーツの湖」とも呼ばれる。その水は非常に冷たく、深淵で神秘的な雰囲気を湛えている。 ホグワーツの創設以来の伝統として、新入りの一年生たちは禁じられた森の端にある船着き場から、魔法のかかった小舟の船団に乗ってこの湖を渡り、城の地下にある船着き場に到着する。この船旅は、彼らが初めて壮大なホグワーツ城の全景を目の当たりにする瞬間であり、魔法界への導入を象徴する重要な儀式となっている。この儀式は長年にわたり、ホグワーツの森番かつ魔法生物飼育学の教授が監督するのが慣例である。 湖は単なる景観の一部ではなく、多様な魔法生物が暮らす豊かな生態系を内包している。その中でも特に知られているのが、湖の底に村を築いて暮らす人魚の集落と、巨大ながらも比較的温厚なジャイアント・スクイッドである。
物語における役割
大いなる湖は、物語全体を通じて数々の重要な出来事の舞台となった。
- ハリー・ポッターとアズカバンの囚人: 湖の対岸で吸魂鬼 (ディメンター)の群れに襲われる過去の自分とシリウス・ブラックを救うため、ハリー・ポッターが強力な「守護霊の呪文 (エクスペクト・パトローナム)」を唱える重要な舞台となった。
- ハリー・ポッターと炎のゴブレット: 三大魔法学校対抗試合の第二の課題の舞台となり、湖の底にある人魚の村から人質を救出するという内容だった。この課題を通じて、湖の生態系(人魚やグリンデローの存在)が詳しく描写された。また、ダームストラング専門学校の船が湖の底から姿を現す場面も描かれている。
- ハリー・ポッターと謎のプリンス: アルバス・ダンブルドアの葬儀が湖のほとりで執り行われ、彼の亡骸は湖畔に建てられた白い大理石の墓に安置された。
生息する生物
- ジャイアント・スクイッド (Giant Squid): 巨大なイカ。生徒たちに直接的な危害を加えることはなく、デニス・クリービーが湖に落ちた際に助けるなど、時に友好的な姿を見せる。
- 人魚 (Merpeople): 湖の底に粗末な石造りの家々からなる村を築いて暮らす、知性のある魔法生物の集落。原作では灰色の肌と緑色の髪、黄色い目を持つと描写されている。独自の言語(マーミッシュ語)を話す。
- グリンデロー (Grindylows): 小さくて意地悪な水の悪魔。緑色で、頭に二本の角があり、長く脆い指で獲物を強く掴んで水中に引きずり込もうとする。