守護霊の形状:野うさぎ
概要
野うさぎ (Hare) は、守護霊の呪文 (エクスペクト・パトローナム) によって呼び出される実体のある守護霊がとりうる形態の一つである。この守護霊は、特にダンブルドア軍団のメンバーであるルーナ・ラブグッドが使用することで知られている。その姿は、銀白色に輝く野うさぎであり、吸魂鬼 (ディメンター) を撃退する強力な守護者として機能する。
魔法的特性と象徴
- 外見: 眩い銀白色の光を放ち、実体のある野うさぎの姿をしている。物語中では、その動きは非常に素早く、活発に跳ね回る様子が描かれている。
- 象徴的意味: 野うさぎは多くの文化圏で、月、直感、素早さ、そして自由な精神の象徴とされる。この特性は、その最も著名な使用者であるルーナ・ラブグッドの性格と深く共鳴している。彼女の風変わりでありながら鋭い洞察力、そして暗い時代にあっても失われない希望と純粋さは、野うさぎの象徴性と一致する。
物語における登場
野うさぎの守護霊は、物語の中で重要な局面で二度登場する。
- ホグワーツの戦い: 『ハリー・ポッターと死の秘宝』のクライマックスであるホグワーツの戦いの最中、ハリー・ポッター、ロン・ウィーズリー、ハーマイオニー・グレンジャーが大量の吸魂鬼に囲まれ絶体絶命の危機に陥った。その時、ルーナがアーニー・マクミランとシェーマス・フィネガンと共に現れ、三人は同時に守護霊を放った。ルーナの野うさぎは、アーニーの猪とシェーマスの狐の守護霊と共に吸魂鬼の群れを食い止め、ハリーたちが体勢を立て直すための貴重な時間稼ぎをした。
既知の使用者
幕後情報
- J.K. ローリングが監修したウェブサイト「Pottermore」 (現在の Wizarding World) の公式な守護霊診断において、野うさぎはユーザーに割り当てられる可能性がある形態の一つである。(Pottermore)
- ルーナ・ラブグッドの名前「ルーナ (Luna)」はラテン語で「月」を意味しており、多くの神話で野うさぎが月と関連付けられていることと、意図的な繋がりがあると考えられている。これは作者によるキャラクター設定の深さを示す一例である。