ラブグッドの家は、ウィーズリー家が住む隠れ穴からも近い、オッタリー・セント・キャッチポール村を見下ろす丘の上に建つ、風変わりな家です。その外観は、「巨大な黒いチェスの駒(ルーク)」と形容される円筒形の塔であり、非常に目立ちます。家の入り口へと続く小道は曲がりくねっており、両脇には「ディリジブル・プラム」のような奇妙な植物が植えられています。門には「『ザ・クィブラー』編集長 X・ラブグッド」と書かれた看板が掲げられていました。 家の内部もまた、その外観に劣らず独特です。
この家は、ルーナ・ラブグッドが生まれ育った場所です。彼女の母であるパンドラ・ラブグッドは、ルーナが9歳の時にこの家で呪文の実験に失敗し、彼女の目の前で亡くなりました。
ラブグッドの家は、物語の最終盤である『ハリー・ポッターと死の秘宝』において極めて重要な役割を果たします。 ゴドリックの谷で見た謎の記号の正体を探るため、ハリー・ポッター、ロン・ウィーズリー、ハーマイオニー・グレンジャーの3人はゼノフィリウス・ラブグッドを訪ねます。この家で、ゼノフィリウスは彼らに吟遊詩人ビードルの物語に登場する「三人兄弟の物語」を語り聞かせ、その記号が長老の杖、蘇りの石、透明マントを組み合わせた「死の秘宝」の印であることを明らかにします。この訪問は、ハリーが分霊箱探しから一時的に関心を逸らし、死の秘宝の伝説に魅了されるきっかけとなりました。 しかし、死喰い人に娘のルーナを人質に取られていたゼノフィリウスは、ハリーたちをヴォルデモート側に引き渡そうと画策します。彼は死喰い人を家に呼び寄せますが、戦闘の最中にハーマイオニーの呪文が仕事部屋に飾られていたエラプメントの角を直撃し、大爆発を引き起こしました。家は半壊状態となり、その混乱に乗じてハリーたちは辛くも脱出に成功しました。