ピグウィジョン
概要
ピグウィジョンは、ロン・ウィーズリー のペットのフクロウである。非常に小さく、灰色で毛玉のような姿をしたコキンメフクロウの一種。性格は極度に興奮しやすく、絶えず甲高い声で鳴き続ける。シリウス・ブラックが、スキャバーズを失ったロン・ウィーズリーへのお詫びとして贈った。名前はジニー・ウィーズリーによって名付けられた。その小さな体にもかかわらず、手紙や小包を運ぶ任務に大きな誇りを持っている。
物語における経緯
ピグウィジョンが初めて登場するのは、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』の終盤である。ピーター・ペティグリューであったことが判明したスキャバーズを失ったロン・ウィーズリーに対し、シリウス・ブラックがフクロウ便で贈った。当初、ロンはこの小さなフクロウにうんざりしていたが、ジニー・ウィーズリーが「ピグウィジョン」という可愛い名前を付けたため、ロンも渋々それを受け入れた。 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』以降、ピグウィジョンはロンの忠実な郵便配達フクロウとして活躍する。ホグワーツ魔法魔術学校にいるロンと、隠れながら生活するシリウス・ブラックとの間の重要な連絡役を何度も務めた。その過剰なほどの熱意から、自分には大きすぎる小包を運ぼうとして苦労する姿が描かれている。 『ハリー・ポッターと死の秘宝』では、ハリー・ポッター、ロン・ウィーズリー、ハーマイオニー・グレンジャーが分霊箱を探す旅に出る際、安全のため隠れ穴に残された。
外見と性格
ピグウィジョンの外見は「毛むくじゃらの金のスニッチ」と形容されるほど非常に小さく、丸い体をしている。 性格は、落ち着きがなく、常に興奮状態にある。任務を与えられると喜びのあまり甲高い声で鳴き続け、飛び回り、そのやかましさでロンを頻繁に苛立たせる。ハリー・ポッターのフクロウであるヘドウィグの荘厳で落ち着いた態度とは対照的である。しかし、その純粋な熱意と任務への忠実さは、彼の愛すべき特徴でもある。
人間関係
- ジニー・ウィーズリー: ピグウィジョンの名付け親。彼女はこの小さなフクロウを「可愛い」と感じており、その存在を肯定的に捉えている。
名前の由来
「Pigwidgeon」は、古英語で「小さいもの」や「妖精」を意味する言葉である。この名前は、彼の極めて小さな体を的確に表現している。物語の中では、ジニー・ウィーズリーが単に「可愛い名前」という理由で選んだとされている。
舞台裏
ハリー・ポッター (映画シリーズ)において、ピグウィジョンの役割は大幅に縮小されている。彼は『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』の映画に短時間登場するが、名前で呼ばれることはなく、原作のようなキャラクターとしての重要性は描かれていない。(映画設定)