コーマック・マクラーゲン

コーマック・マクラーゲンは、ハリー・ポッターより1学年上のグリフィンドール寮生です。彼は自信家でやや傲慢な性格の持ち主として知られており、特に『ハリー・ポッターと謎のプリンス』において重要な脇役として登場します。スラグ・クラブのメンバーであり、グリフィンドールのクィディッチ・チームのキーパーの座をロン・ウィーズリーと争いました。物語の中では、主人公たちにとって厄介な存在として描かれることが多いですが、最終的にはホグワーツの戦いに参加し、学校を守るために戦う勇敢な一面も見せました。

コーマックのホグワーツ入学以前の生活については、原作ではほとんど触れられていません。彼の物語における主な役割は、ホグワーツ在学中に展開されます。

コーマックは、叔父のティベリウスが魔法省の高官と親しい関係にあったため、ホラス・スラグホーンが新たに組織したスラグ・クラブのメンバーに選ばれました。彼は6年生の時、ホグワーツ特急のコンパートメントで初めてハリー・ポッターと本格的に関わります。 彼の学生生活における最も重要な出来事は、グリフィンドールのクィディッチ・チームのキーパー選抜試験です。彼は優れた技術を見せつけましたが、最後のセーブでハーマイオニー・グレンジャーが密かにかけた錯乱呪文 (Confundus Charm) の影響で失敗し、ポジションをロン・ウィーズリーに譲ることになりました。 その後、ロンが毒を盛られて試合に出られなくなった際、コーマックは代役としてハッフルパフ戦に出場しました。しかし、彼はチームの一員として協調するのではなく、キャプテンであるハリーに指示を出そうとしたり、自分の能力を誇示しようとしたりしました。試合中、彼はビーターの役割を奪おうとして誤ってハリーの頭をブラッジャーで打ち、気絶させてしまいます。この行動が原因で、グリフィンドールはこの試合に大敗しました。 また、彼はスラグホーンのクリスマス・パーティにハーマイオニーの同伴者として参加しましたが、その横柄な態度と強引な振る舞いで彼女を辟易させました。最終的に、彼はドラゴンのタルタルを食べ過ぎてセブルス・スネイプの靴の上に吐いてしまい、パーティから退場させられました。 7年生の時には、ヴォルデモート卿の支配下にあるホグワーツから一度は避難したものの、ホグワーツの戦いが始まると必要の部屋を通じて学校に戻り、ダンブルドア軍団や不死鳥の騎士団と共に死喰い人と戦いました。

* 外貌: コーマックは「ゴワゴワした髪」を持つ大柄な青年として描かれています。その体格は、キーパーとしての彼の自信を裏付けているかのようです。 * 性格: 彼の最も顕著な性格的特徴は、極度の自信と傲慢さです。彼は自身の能力や家柄を鼻にかけ、他人、特にロン・ウィーズリーのような自分より劣ると見なした相手を見下す傾向があります。彼は負けず嫌いで、スポーツマンシップに欠ける行動を取ることがあります。しかし、ホグワーツの戦いへの参加は、彼の根底にグリフィンドール生としての勇敢さと忠誠心が備わっていることを示しています。

* クィディッチ: 彼は非常に才能のあるキーパーであり、選抜試験ではハリーもその実力を認めていました。彼の失敗は、魔法による妨害と、チームプレーを無視する性格に起因するものです。 * 決闘: ホグワーツの戦いを生き延びたことから、彼は決闘において十分な実力を持っていたと考えられます。具体的な使用呪文は不明ですが、闇の魔法使いと渡り合えるだけの戦闘能力はあったと推測されます。

原作において、コーマック・マクラーゲンが所有する特筆すべき重要な魔法アイテムは言及されていません。彼は標準的な杖やクィディッチ用の箒を使用していたと思われます。

* ロン・ウィーズリー: クィディッチのキーパーの座を巡るライバル関係にありました。コーマックは一貫してロンを軽視していました。 * ハーマイオニー・グレンジャー: ハーマイオニーは彼の傲慢な態度をひどく嫌っていました。彼女がクリスマス・パーティに彼を誘ったのは、ロンを嫉妬させるためだけでしたが、すぐにその決断を後悔しました。 * ハリー・ポッター: ハリーはコーマックの自信過剰な態度を不快に感じており、クィディッチのキャプテンとして彼を扱うのに苦労しました。 * ホラス・スラグホーン: スラグホーンはコーマックの家柄やコネクションを評価し、彼をスラグ・クラブに招待しました。

* Cormac (コーマック): アイルランドのゲール語に由来する男性名で、「戦車の御者」や「カラスの子」といった意味を持ちます。伝説的なアイルランドの上級王「コーマック・マック・アート」の名前でもあり、彼の王者のような尊大な態度を暗示している可能性があります。 * McLaggen (マクラーゲン): スコットランド系の姓で、力強くやや攻撃的な響きを持っています。

* 映画での描写: 映画版では俳優のフレディ・ストローマが演じています。映画では彼のキャラクターがより強調されており、特にハーマイオニーに対する執着心や不快な振る舞いが視覚的に描かれています。（映画設定）