バイコーン

  • タイプ (Type): 魔法生物 (Magical Beast)
  • 魔法省分類 (Ministry of Magic Classification): XXXX(危険/専門知識が必要/熟練した魔法使いのみ対応可能)(『幻の動物とその生息地』)
  • 主な利用部位 (Primary Usable Part): 角 (Horn)

バイコーンは、二本の角を持つ極めて危険な魔法生物です。原著小説内ではその具体的な姿に関する描写はありませんが、その角は強力な魔法薬の材料として非常に価値が高いことで知られています。 「幻の動物とその生息地」によると、バイコーンは定期的に角を落とす性質があるとされています。この角を収集し、加工したものが魔法薬学で利用されます。

バイコーンの最も重要かつ有名な用途は、その角を粉末にしたものが魔法薬の材料として使われることです。

バイコーン自体は物語に直接登場しませんが、その角は『ハリー・ポッターと秘密の部屋』において重要な役割を果たします。

  1. セブルス・スネイプ教授が二年生の魔法薬学の授業でポリジュース薬について説明する際、その材料として「バイコーンの角の粉」を挙げました。
  2. その後、ハーマイオニー・グレンジャーは、ハリー・ポッターロン・ウィーズリースリザリン寮の情報を探るためにドラコ・マルフォイに変身する計画を立て、スネイプの研究室からバイコーンの角を含む必要な材料を盗み出しました。

「バイコーン (Bicorn)」という名前は、ラテン語で「二つ」を意味する bi- と、「角」を意味する cornu を組み合わせたものです。その名は文字通り「二本の角を持つもの」という意味に直結しています。

  • ヨーロッパの神話において、バイコーンは貞淑で忍耐強い夫を好んで食べるとされる怪物で、栄養過多で非常に太っている姿で描かれます。これと対になる存在として、従順な妻ばかりを食べて常に痩せこけている「キケバシュ (Chichevache)」という怪物がいます。
  • ゲーム『ホグワーツ・レガシー』では、プレイヤーが遭遇し、飼育できる魔法生物として登場します。このゲーム内では、大きく湾曲した二本の角を持つ、牛に似た大型で獰猛な獣として視覚化されています。(ゲーム設定)