バンシー
基本情報
- 原産地: アイルランド
- 主な特徴: 死を予言する叫び声、床まで届く黒髪、骸骨のような緑がかった顔
説明
バンシーは、アイルランド出身とされる女性の姿をした危険な闇の生き物です。その最も恐ろしい特徴は、聞く者に死をもたらす、あるいは近親者の死を予言するとされる甲高い叫び声です。 原著におけるバンシーの具体的な姿は、シーマス・フィネガンが対峙したボガートを通じて描写されています。それは、床まで届くほどの長い黒髪を持ち、骸骨のように緑がかった顔をした女性の姿をしていました。
物語における役割
バンシーは物語の中で直接登場することはありませんが、二つの重要な場面で言及されます。
- バンドンのバンシー (The Bandon Banshee): ギルデロイ・ロックハートは、自著『バンシーとの別れ』の中で「バンドンのバンシー」を退治したと主張していました。彼は、巧みな策略を用いてバンシーを食器棚に閉じ込めたと語っていましたが、後に彼の功績のすべてが、他の魔女や魔法使いから盗んだものであることが判明します。
- シーマス・フィネガンのボガート: 『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』において、リーマス・ルーピン教授が行った闇の魔術に対する防衛術の期末試験で、シーマス・フィネガンが最も恐れるものであるバンシーがボガートの姿として現れました。シーマスは呪文「リディクラス」を使い、バンシーの声を奪うことに成功しました。これにより、バンシーはその最も危険な武器を失い、脅威ではなくなりました。
名前の語源
バンシー (Banshee) の名は、アイルランドの神話に登場する同名の女の妖精に由来します。ゲール語の bean sí(「妖精の丘の女」または「妖精の女」の意)が語源です。神話において、バンシーはある特定の旧家の誰かが死ぬ際に現れ、その叫び声で死を予告する存在とされています。この特徴が『ハリー・ポッター』の世界観にも取り入れられています。
舞台裏情報
- ビデオゲーム版『ハリー・ポッターと秘密の部屋』では、ロックハートの著書に基づき、バンドンのバンシーがボスキャラクターとして登場します。しかし、これはゲーム独自の創作です。(ゲーム設定)