マホガニー

マホガニーは、魔杖の材料として使用される木材の一種です。一般的に、豊かで美しい赤褐色の色合いを持つことで知られています。ギャリック・オリバンダーによれば、この木材から作られた杖はしなやかで、大きな力を秘めています。

マホガニー製の杖が持つ最も顕著な特性は、変身術に対する優れた適性です。これは『ハリー・ポッターと賢者の石』で、オリバンダージェームズ・ポッターの杖を「変身術にうってつけ」と評したことから明らかになっています。 J.K. ローリングがウェブサイト「Pottermore」で明かした情報によれば、マホガニーの木は強く、たくましい性質を持っています。そのため、この木材から作られた杖は、困難に立ち向かう強い意志と勇気を持つ魔法使いに惹かれる傾向があります。また、持ち主を守る力が強く、あらゆる種類の魔法に適応できる柔軟性も兼ね備えているとされています (Pottermore)。

物語中で言及される最も有名なマホガニー製の杖は、ハリー・ポッターの父、ジェームズ・ポッターが所有していたものです。その仕様は以下の通りです。

  • 長さ: 11インチ (約28センチメートル)
  • 材質: マホガニー
  • 特性: しなやか (Pliable)

この杖は、リリー・ポッターが持っていた柳の杖(魔法薬に適している)と対をなすように、ジェームズの変身術の才能を象徴していました。ヴォルデモート卿によってジェームズが殺害された後、この杖の行方は不明です。

マホガニーという杖木材は、物語の初期段階でハリー・ポッターと彼の父親との繋がりを象徴する重要な役割を果たします。ハリーが初めてダイアゴン横丁オリバンダーの店を訪れた際、オリバンダーはジェームズの杖を懐かしげに語り、ハリーに父親の面影を伝えます。 また、この言及は、ジェームズが非常に優れた魔法使いであり、特に高度な技術を要する変身術の達人であったことを示唆しています。これは後に彼が動物もどき (アニマ―ガス) であったという事実とも符合し、杖学の奥深さを読者に示す初期の例となっています。

  • マホガニーの杖に関する詳細な特性(強さ、勇気、守りの力など)の大部分は、J.K. ローリングがウェブサイト「Pottermore」上で発表した書き下ろしコンテンツに由来します。七冊の原著小説においては、主に変身術との関連性が強調されています。