動物もどき (Animagus)

動物もどき (アニマ―ガス、Animagus) とは、自らの意志で特定の動物に姿を変えることができる魔法使いのこと、およびその能力自体を指す魔法です。これは極めて高度で複雑な変身術の一分野であり、多大な才能と修練を必要とします。

  • 分類 (Type): 変身術 (Transfiguration)
  • 効果 (Effect): 使用者が特定の動物に完全かつ意のままに変身する。
  • 特徴 (Characteristics):
    • 動物の非選択性: 変身する動物は、術者の性格や内面的特質によって決まり、自分で選ぶことはできません。
    • 固有の目印: 変身した動物の姿には、術者の人間時の身体的特徴(眼鏡、傷など)が、しばしば模様や身体的特徴として現れます。
    • 意識の保持: 動物の姿になっても、人間の知性、理性、記憶は完全に保持されます。
    • 杖の不要: 一度能力を習得すれば、変身および人間に戻る際には必要ありません。

動物もどきの技術を習得することは非常に困難であるため、歴史を通じてその数は極めて少ないです。魔法省は20世紀に公式な登録制度を設けましたが、多くの動物もどきが様々な理由で未登録のまま活動していました。 作中で言及された主要な動物もどきは以下の通りです。

習得方法 (Acquisition) 動物もどきになるためのプロセスは極めて長く、複雑で危険を伴います。一つでも手順を誤ると、半人半獣の姿で永久に固定されてしまうなど、悲惨な結果を招く可能性があります。(Pottermore)

  1. 1ヶ月間、口の中にマンドレイクの葉を入れ続ける。
  2. 満月の光を浴びたその葉を、小瓶の中で人間の唾液やなどと共に特定の調合薬に浸す。
  3. 雷を伴う嵐が来るまで、毎日日の出と日没に呪文「Amato Animo Animato Animagus」を唱えながらの先を心臓に当てる。
  4. 嵐が来た際に、調合薬を飲むことで変身が完了する。

法的規制 (Legal Regulation) 魔法省は、動物もどきに対して「動物もどき登録簿」への登録を法律で義務付けています。登録簿には、変身する動物の種類と、その動物が持つ特徴的な目印を記録しなければなりません。

  • この法律を破り、未登録のまま能力を行使することは重大な犯罪であり、アズカバンへの収監という厳しい罰則が科せられます。

対抗策 (Countermeasures) 動物もどき動物の姿をしていても、魔法的には人間として認識されます。

Animagus という言葉は、ラテン語の animal(動物、生命を持つ存在)と magus(賢者、魔法使い)を組み合わせた造語です。これは「動物の魔法使い」という能力の本質を的確に表しています。