ケイティ・ベル

グリフィンドール寮に所属する魔女で、ハリー・ポッターより1学年上の先輩。長年にわたりグリフィンドールのクィディッチチームでチェイサーを務めた優秀な選手であり、ダンブルドア軍団の一員でもありました。 物語の中では、特に『ハリー・ポッターと謎のプリンス』において、ドラコ・マルフォイが仕組んだアルバス・ダンブルドア暗殺計画の犠牲者となり、呪われたネックレスに触れて生命の危機に瀕したことで重要な役割を担います。

ケイティは1990年にホグワーツ魔法魔術学校に入学しました。ハリーが入学した1991年には2年生であり、アンジェリーナ・ジョンソンアリシア・スピネットと共にグリフィンドールのクィディッチチームのチェイサーに選ばれます。彼女は非常に安定した選手で、ハリーが6年生になるまでチームに在籍し続けました。 6年生の時(ハリーの5年生時)、ドローレス・アンブリッジの支配に反発し、ハリーが主導する防衛術の学習グループ「ダンブルドア軍団」に参加しました。 7年生となった『ハリー・ポッターと謎のプリンス』の年、彼女の身に最大の悲劇が襲います。ホグズミードのパブ「三本の箒」で、服従の呪いをかけられたマダム・ロスメルタドラコ・マルフォイに操られていた)から、アルバス・ダンブルドアに渡すよう呪われたオパールのネックレスを託されました。包みが破れ、手袋の小さな穴からネックレスに触れてしまったケイティは強力な呪いを受け、空中に浮き上がり絶叫した後、意識を失いました。 この事件により、彼女は数ヶ月間聖マンゴ魔法疾患傷害病院での治療を余儀なくされましたが、イースター休暇後には無事にホグワーツへ復帰しました。しかし、ネックレスを渡した人物についての記憶は曖昧で、犯人の特定には至りませんでした。

ホグワーツ卒業後、ネビル・ロングボトムの呼びかけに応じ、ダンブルドア軍団の他のメンバーと共にホグワーツの戦いに駆けつけました。戦いの直前には、オリバー・ウッドアンジェリーナ・ジョンソンアリシア・スピネットらかつてのクィディッチチームの仲間たちと共にハリーを迎え、旧交を温めました。

  • 外貌: 原作では「長い黒髪」を持つと描写されている以外、詳細な記述は少ないです。
  • 性格: 勇敢で忠誠心が強く、ダンブルドア軍団への参加やホグワーツの戦いへの帰還はその証です。長年クィディッチチームで活躍したことからも、協調性があり、チームプレイヤー精神を持っていることがうかがえます。また、非常に強力な呪いから回復した精神的な強さも持ち合わせています。
  • クィディッチ: 非常に熟練したチェイサーであり、長年にわたりグリフィンドールチームの得点源の一人として活躍しました。ハリーがキャプテンになった際も、その実力を信頼されチームに選ばれています。
  • 決闘: ダンブルドア軍団の一員として、ハリーから実用的な闇の魔術に対する防衛術を学びました。ホグワーツの戦いに参加したことから、学んだ呪文を実戦で使う覚悟と能力があったと考えられます。
  • ケイティ (Katie): ギリシャ語の「Αἰκατερίνη (アイカテリネ)」に由来するキャサリン (Katherine) の一般的な愛称。語源は「純粋」を意味する「καθαρός (カタロス)」としばしば関連付けられます。
  • ベル (Bell): 英語圏で一般的な姓。「鐘」を意味し、物語の中では彼女の事件がホグワーツ内の危険を知らせる「警鐘」となったことを示唆しているのかもしれません。
  • 映画での描写: 映画シリーズでは複数の女優がケイティ・ベルを演じました。
    1. ハリー・ポッターと賢者の石』ではエミリー・デイルが演じました。
    2. ハリー・ポッターと謎のプリンス』でネックレス事件が描かれた際は、ジョージーナ・レオニダスが演じ、役の重要性が増しました。(映画設定)
  • 原作との相違点: 映画版のネックレス事件では、ケイティは雪の上で呪われ、原作のように空中に浮遊する描写はありません。また、その様子をドラコ・マルフォイが遠くから目撃し、自らの計画が引き起こした事態に恐怖を覚えるシーンが追加されています。(映画設定)