ラブグッド邸

ラブグッド邸は、ウィーズリー家隠れ穴からもさほど遠くない、オッタリー・セント・キャッチポール村を見下ろす丘の上に建つ風変わりな家です。その外観は巨大な黒い円筒形で、まるでチェスのルークのようだと形容されています。玄関への小道には、ゼノフィリウス・ラブグッドが「気をそらす作用がある」と主張するディリジブル・プラムの木々や、「ザ・クィブラー編集長宅」「ラックスパートに注意」と書かれた手書きの看板が立っています。玄関のドアは黒く、鉄の釘が打ち込まれ、鷲の形をしたドアノッカーが取り付けられています。 内部もまた、ラブグッド家の独特な個性を反映しています。

この家では、ルーナの母であるパンドラ・ラブグッドが呪文の実験中に事故で亡くなるという悲劇が起きました。以来、ゼノフィリウスとルーナの二人暮らしの家となり、『ザ・クィブラー』の発行拠点でもありました。

ラブグッド邸は『ハリー・ポッターと死の秘宝』において重要な舞台となります。ゴドリックの谷から脱出したハリー・ポッターロン・ウィーズリーハーマイオニー・グレンジャーの3人は、グレゴロビッチの店やバチルダ・バグショットの家で見た謎の印について知るため、その印を身につけていたゼノフィリウス・ラブグッドを訪ねます。 ゼノフィリウスは、その印が死の秘宝のシンボルであることを明かし、ニワトコの杖蘇りの石透明マントの三つの秘宝の伝説について語ります。しかし、彼の娘ルーナ・ラブグッドが『ザ・クィブラー』でのハリー支持を理由に死喰い人に誘拐されており、ゼノフィリウスは娘の安全と引き換えにハリーたちを死喰い人に引き渡そうと画策していました。 彼はハリーたちの存在を魔法省に通報し、時間を稼ごうとしますが、ハーマイオニーが彼の嘘を見破ります。ゼノフィリウスがアランプーの角に呪文を当てたことで大爆発が起こり、家は半壊します。この混乱に乗じて3人は脱出しますが、ハーマイオニーの機転により、死喰い人たちが確かにハリーがここにいたと信じるよう仕向けたため、ゼノフィリウスが偽の通報で罰せられることは避けられました。

  • キッチン兼印刷室 (Kitchen and Printing Room)
  • 仕事場兼居間 (Workshop and Living Room)
  • ルーナ・ラブグッドの寝室 (Luna Lovegood's Bedroom)
  • 映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』では、ラブグッド邸は本で描写された奇妙で独創的なデザインを忠実に再現しつつ、さらに視覚的にユニークな建築物として描かれました。アランプーの角が爆発するシーンは、映画における印象的な見せ場の一つとなっています。(映画設定)
  • この家の風変わりなデザインと内部の装飾は、住人であるラブグッド家の偏屈でありながらも愛情深く、創造性に満ちた性格を象徴しています。