リトル・ハングル (Little Hangleton)
基本情報
- タイプ (Type): マグルの村
- 地点 (Location): イギリス、グレート・ハングルトン村近くの谷間
記述と歴史
リトル・ハングルは、二つの丘に挟まれた谷間に位置する小さなマグルの村です。村には教会、墓地、そして「首吊り人のいる酒場」という名のパブがあります。この村は、魔法界の歴史において極めて重要な二つの旧家の故郷として知られています。一つはサラザール・スリザリンの末裔である純血の魔法族、ゴーント家。もう一つは、裕福なマグルの地主であったリドル家です。 数十年前、ゴーント家のメローピー・ゴーントは惚れ薬を使い、リドル家の息子であるトム・リドル・シニアを誘惑しました。二人の間に生まれた子供が、のちにヴォルデモート卿として知られることになるトム・マールヴォロ・リドルです。 1943年の夏、ホグワーツ在学中のトム・リドルはこの村に戻り、父と祖父母を殺害しました。彼は叔父のモーフィン・ゴーントに偽の記憶を植え付け、罪を着せました。この事件の後、リドルの館は荒れ果て、庭師のフランク・ブライスだけが管理する不気味な屋敷として村人から恐れられるようになりました。 1994年の夏、力を失ったヴォルデモート卿はピーター・ペティグリュー(ワームテール)と共にリドルの館に潜伏し、彼らの会話を立ち聞きしたフランク・ブライスを殺害しました。
在故事中的作用
リトル・ハングルは、物語の重要な転換点となる出来事の舞台です。
- 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』: 物語はこの村でのフランク・ブライス殺害事件から始まります。クライマックスでは、三大魔法学校対抗試合の最終課題で手に入れたポートキーによって、ハリー・ポッターとセドリック・ディゴリーが村の墓地へと送られます。そこでヴォルデモート卿はトム・リドル・シニアの墓の骨を使って肉体を復活させ、セドリックを殺害します。この出来事は、第二次魔法戦争の事実上の始まりを告げるものでした。
既知の区域
幕後情報
- 英語名の “Hangleton” は、「吊るされた (Hanged)」「町 (Town)」を連想させ、村で起きた陰惨な殺人事件や、パブの名前「首吊り人 (The Hanged Man)」と不気味な関連性を持っています。
- 映画『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』では、墓地のシーンが原作のイメージを基に、よりゴシックで雰囲気のあるドラマチックなセットとしてデザインされました。(映画設定)