ホグワーツ図書館

ホグワーツ図書館は、ホグワーツ城内にある広大な図書館であり、魔法界に関するあらゆる主題を網羅する数万冊の書物が、天井まで届くほどの高さの書架に収められている。生徒たちはここで授業の課題や個人的な研究を行うが、館内は司書のイルマ・ピンスによって厳格な規則の下で管理されている。 ピンス夫人は、ハゲワシのような容姿と表現される司書で、館内での私語、飲食、あるいは書物を傷つける行為に対して一切の容赦がない。図書館の書物は、貸し出し手続きをせずに持ち出そうとしたり、乱暴に扱ったりすると自動的に作動する様々な呪文で保護されている。例えば、ある本は書き込みをしようとすると甲高い悲鳴を上げる。 館内は通常、勉強に集中する生徒たちで静まり返っているが、試験期間中は特に混雑する。

ホグワーツ図書館は、ハリー・ポッターロン・ウィーズリー、そして特にハーマイオニー・グレンジャーにとって、謎を解明し、危機を乗り越えるための知識を得る上で不可欠な場所であった。

  • 第一巻『賢者の石』: 三人はニコラス・フラメルの正体を突き止めるために図書館で調査を行い、最終的にハーマイオニーが情報を発見する。
  • 第二巻『秘密の部屋』: ハーマイオニーはポリジュース薬の作り方を調べるため、ギルデロイ・ロックハートの許可を得て禁書の棚から『強力無比の魔法薬』を借り出す。また、彼女は秘密の部屋の怪物であるバジリスクに関する情報を図書館の書物から見つけ出し、そのページを破り取って持っていたおかげで、石にされた後もハリーたちに重要な手がかりを残した。
  • 第三巻『アズカバンの囚人』: 三人はヒッポグリフのバックビークを救うための判例調査を行った。
  • 第四巻『炎のゴブレット』: 三大魔法学校対抗試合の第二の課題を克服するため、ハリーは水中で呼吸する方法を図書館で探したが、有効な情報は見つけられなかった(最終的にはドビーから鰓昆布を与えられる)。
  • 第六巻『謎のプリンス』: ハーマイオニーは分霊箱 (Horcrux) について調査しようとするが、アルバス・ダンブルドアが関連書籍をすべて撤去していたため、見つけることができなかった。これは、かつて若きトム・リドルホラス・スラグホーンに分霊箱について質問した後、ダンブルドアが闇の魔術に関する書物へのアクセスを厳しく制限したためである。
  • 閲覧室 (Reading Area): 生徒が読書や勉強をするための机と椅子が置かれた主要な空間。
  • 書架 (The Stacks): 一般的な魔法の主題に関する書物が収められた、迷路のように入り組んだ書棚の列。
  • 禁書の棚 (The Restricted Section): 図書館の奥にあり、ロープで仕切られた一角。闇の魔術や危険な魔法に関する書物が保管されている。この区域に入るには、担当教授の署名が入った許可証が必要となる。ハリーは一度、透明マントを使って夜間に忍び込んだことがある。
  • 映画シリーズにおけるホグワーツ図書館のシーンの多くは、オックスフォード大学のボドリアン図書館で撮影された。特に、デューク・ハンフリー図書館が主なロケ地として使用された。(映画設定)