ニンファドーラ・トンクスは、「トンクス」という愛称で知られる、イギリス魔法省の闇祓いであり、第二次魔法戦争で再結成された不死鳥の騎士団のメンバーである。生まれながらにして姿を自由に変えられるメタモルフォマガスという非常に稀な能力を持つ。快活で勇敢な性格だが、やや不器用な一面もある。物語の後半における重要な脇役であり、リーマス・ルーピンの妻、そしてテディ・ルーピンの母親である。
ニンファドーラは、マグル生まれの魔法使いであるテッド・トンクスと、純血の名家ブラック家の出身であるアンドロメダ・トンクス(旧姓ブラック)の間に生まれた一人娘である。母親のアンドロメダがマグル生まれと結婚したため、ブラック家からは勘当されている。これにより、彼女は死喰い人であるベラトリックス・レストレンジとナルシッサ・マルフォイの姪にあたる。
1984年から1991年までホグワーツ魔法魔術学校に在籍し、ハッフルパフ寮に組分けされた。彼女自身が語るように、いたずら好きで問題を起こすこともあったため、監督生には選ばれなかったが、必要な試験はすべて合格した。
ホグワーツ卒業後、魔法省に入省し、アラスター・ムーディの指導の下で3年間の訓練を受け、闇祓いとなった。メタモルフォマガスの能力は「隠蔽と変装」の科目で最高点を取るのに役立ったが、「忍びと追跡」には苦労したと述べている。 ヴォルデモート卿の復活後、再結成された不死鳥の騎士団に最年少メンバーの一人として加わった。1995年の夏には、ハリー・ポッターをダーズリー家からグリモールド・プレイス十二番地へ護衛する先発護衛隊の一員を務めた。1996年、神秘部の戦いに参戦し、叔母であるベラトリックス・レストレンジとの決闘で負傷し、気絶させられた。 1996年から1997年にかけて、ホグワーツの警備のためにホグズミードに駐在していた。この時期、リーマス・ルーピンへの報われない愛のためにひどく落ち込み、メタモルフォマガスの能力がうまく制御できなくなっていた。彼女の守護霊も、ルーピンへの強い想いを反映して狼の姿に変化した。ルーピンは、自身が狼人間であり、貧しく、年を取りすぎていることを理由に彼女の想いを拒んでいたが、最終的に二人は結ばれ、1997年の夏に結婚した。 1997年の七人のポッターの戦いにも参加し、不死鳥の騎士団と共に戦った。その後、息子テディ・ルーピンを妊娠。当初は息子のために戦いから身を引いていたが、ホグワーツの戦いの最中に夫の身を案じ、援軍として駆け付けた。最終的に、叔母であるベラトリックス・レストレンジとの戦いで命を落とした。
メタモルフォマガスであるため、トンクスは自身の外見を意のままに変えることができる。彼女は気分や好みに合わせて髪の色を頻繁に変えることを好み、特にバブルガムピンクがお気に入りである。また、楽しみのために鼻を豚の鼻やアヒルのくちばしに変えることもある。本来の髪の色はねずみ色だが、本人はこの色を好んでいない。リーマス・ルーピンへの想いに悩んでいた時期には、彼女の能力が弱まり、髪の色が本来のねずみ色に戻ってしまっていた。
明るく、エネルギッシュで、熱意にあふれているが、非常に不器用で、物を倒したり壊したりすることが多い。自身のファーストネームである「ニンファドーラ」をひどく嫌っており、周りにはもっぱら苗字の「トンクス」で呼ぶように求めている。ユーモアのセンスがあり、忠誠心が厚く、非常に勇敢である。不死鳥の騎士団の任務に対しては真剣かつ献身的であり、友人や仲間を守るためなら命を懸けることも厭わない。