グリモールド・プレイス十二番地
基本情報
- タイプ: 住宅、秘密結社本部
- 場所: ロンドン、イズリントン区
記述と歴史
グリモールド・プレイス十二番地は、由緒正しき純血の魔法族である「最も古く高貴なブラック家」の邸宅です。この家はロンドンの麻瓜が住む地域にありますが、強力な忠誠の呪文と様々な防御魔法によって、その存在を知らない者からは完全に見えなくなっています。外観は薄汚れており、隣接する建物とは対照的に荒れ果てた印象を与えます。 屋敷の内部は、ブラック家の純血主義思想を反映して、長年にわたり暗く陰鬱な雰囲気に包まれていました。玄関ホールにはトロールの足の傘立てや、蛇をかたどった装飾品、そして訪問者を罵倒するワルブルガ・ブラックの等身大の肖像画がかけられています。この肖像画は恒久固着呪文で壁に貼り付けられており、取り外すことはできません。また、壁には過去にブラック家に仕えた屋敷しもべ妖精たちの首の剥製が飾られています。 この家はシリウス・ブラックが相続しましたが、彼は自身の家族とその思想を憎んでいたため、ほとんど寄り付きませんでした。第二次魔法戦争が勃発すると、シリウスはこの家をアルバス・ダンブルドアが再結成した鳳凰の騎士団の本部として提供しました。シリウスの死後、邸宅は彼の名付け子であるハリー・ポッターに遺贈されました。
物語における役割
- ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団: 第二次魔法戦争における鳳凰の騎士団の活動拠点として機能しました。ハリー・ポッターはダーズリー家から救出された後、夏休みの残りをここで過ごし、騎士団のメンバーと生活を共にしました。屋敷の清掃作業中に、多くの危険な闇の魔術に関連する品々が発見されました。
- ハリー・ポッターと謎のプリンス: ハリー・ポッターが法的に所有者となった後、アルバス・ダンブルドアと共に訪れます。ここでハリーは、クリーチャーからレギュラス・アークタルス・ブラックがヴォルデモート卿の分霊箱の一つであるサラザール・スリザリンのロケットを偽物とすり替えていたという重要な事実を知ります。
- ハリー・ポッターと死の秘宝: ビル・ウィーズリーとフラー・デラクールの結婚式が死喰い人に襲撃された後、ハリー・ポッター、ロン・ウィーズリー、ハーマイオニー・グレンジャーの三人が一時的に身を隠すための避難所となりました。しかし、魔法省から姿くらましで脱出する際に、死喰い人のヤックスリーがハーマイオニー・グレンジャーに密着していたため、家の場所が敵に漏れてしまい、三人はこの隠れ家を放棄せざるを得なくなりました。
既知の区域
- 地下のキッチン: 薄暗く洞窟のような広い部屋で、騎士団のメンバーが集まり会議を開く主要な場所でした。
- 玄関ホール: ワルブルガ・ブラックの肖像画や、屋敷しもべ妖精の首の剥製が飾られている薄気味の悪い空間です。
- 客間: 壁に巨大なブラック家の家系図のタペストリーがかけられています。このタペストリーでは、家の方針に背いた者は肖像が焼き焦がされています(例:シリウス・ブラック、アンドロメダ・トンクス)。
- 屋根裏: まね妖怪ボガートが潜んでいました。
幕後情報
- 名前の由来: 「Grimmauld Place」は、「grim old place」(陰気な古い場所)という言葉のもじりであり、この邸宅の陰鬱な雰囲気を的確に表しています。
- 映画での描写: 映画版では、グリモールド・プレイス十二番地が隣の十一番地と十三番地の間から魔法のようにせり出して現れる様子が視覚的に描かれており、非常に印象的なシーンとなっています。(映画設定)