三本の箒
基本情報
記述と歴史
三本の箒は、魔法使いだけが住む村ホグズミード村にある有名なパブ兼宿屋です。経営者は、魅力的な女主人であるロスメルタ夫人です。店内は常に温かく、少し煙たく、賑やかで、ホグワーツ魔法魔術学校の生徒や教職員にとって、週末の息抜きの場として絶大な人気を誇っています。 同じ村にあるもう一つのパブホッグズ・ヘッドが薄汚く、いかがわしい評判であるのとは対照的に、三本の箒は清潔で居心地の良い場所として知られています。名物のバタービールのほか、ファイア・ウィスキーやギリウォーターなど、様々な飲み物を提供しています。その歴史は古く、少なくともジェームズ・ポッターやシリウス・ブラックが学生だった時代には既にロスメルタ夫人が店を切り盛りしていました。
物語における役割
三本の箒は、物語の多くの重要な出来事の舞台となりました。
- ハリー・ポッターとアズカバンの囚人: ハリー・ポッターは透明マントを使って初めてこの店を訪れます。そこで彼は、ミネルバ・マクゴナガル、フィリウス・フリットウィック、ルビウス・ハグリッド、そして魔法大臣コーネリウス・ファッジの会話を盗み聞きします。この会話を通じて、ハリーはシリウス・ブラックが自分の両親を裏切ったと信じ込まされている人物であることを知り、彼への憎しみを募らせます。これは物語の核心に迫る重要な転換点でした。
- ハリー・ポッターと炎のゴブレット: ハリーはここで、シリウスと暖炉ネットワークを通じて連絡を取ろうと試みました。また、ルビウス・ハグリッドはアラスター・ムーディ(正体は服従の呪文で操られたバーテミウス・クラウチ・ジュニア)と密会していました。
- ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団: 魔法省がヴォルデモート卿の復活を隠蔽する中、ハリーはハーマイオニー・グレンジャーとルーナ・ラブグッドの協力のもと、この店の2階の個室でジャーナリストのリータ・スキーターによる独占インタビューを受けます。この記事はザ・クィブラー誌に掲載され、世論を動かすきっかけとなりました。
- ハリー・ポッターと謎のプリンス: ドラコ・マルフォイが服従の呪文で操ったロスメルタ夫人を介して、呪われたオパールのネックレスがケイティ・ベルに渡された場所です。この事件は、死喰い人がホグワーツ内部にまで影響を及ぼしていることを示す深刻な出来事でした。後に、アルバス・ダンブルドアとハリーが洞窟から戻った際、ロスメルタ夫人からホグワーツ上空に闇の印が現れたことを知らされます。