スパイダー (蜘蛛)

スパイダー (Spider / 蜘蛛) は、魔法界に広く生息する節足動物であり、魔法薬学の材料として利用される無害な普通種から、人間と会話する知性を持ち、魔法使いを捕食する極めて危険な巨大種まで、多岐にわたる種が存在する。 物語において最も重要な役割を果たすのは、アクロマンチュラ と呼ばれる巨大な魔法生物である。彼らはホグワーツの敷地内にある禁じられた森に巨大なコロニーを形成しており、特に『ハリー・ポッターと秘密の部屋』の物語において中心的な役割を担った。また、ロン・ウィーズリーが極度の蜘蛛恐怖症であるため、彼に関連する場面で頻繁に登場し、物語に緊張感を与える要素ともなっている。

アクロマンチュラ (Acromantula) は、魔法省によって危険度最高レベルの XXXXX(魔法使い殺し/飼育・懐柔不可能)に分類される、極めて危険な魔法生物である。

  • 知性: 人間と同等の知性を持ち、人間の言語を理解し話すことができる。しかし、その知性は極めて動物的かつ凶暴な本能に支配されている。
  • 外見: 全身が太く黒い毛で覆われており、脚を広げると最大で 4.5 メートル (15フィート) にも達する。興奮したり怒ったりすると、巨大なハサミをカチカチと鳴らす習性がある。目は通常黒いが、老齢の個体(アラゴグなど)は白内障により乳白色になる。
  • : 非常に強力な毒を持ち、その毒液は魔法薬の材料として極めて希少価値が高い。1パイントで100ガリオンもの高値で取引されることがある。
  • : 巨大なドーム状の巣を張る。
  • 社会性: 族長である最年長の雄と雌を中心とした大規模なコロニーを形成して生活する。部外者に対しては極めて排他的かつ攻撃的である。
  • 食性: 肉食性であり、大型の哺乳類を捕食する。人間の肉を特に好むとされている。
  • 繁殖: 雌は一度に100個ほどの卵を産む。卵はビーチボールほどの大きさで、白く柔らかい。

アクロマンチュラ (Acromantula) の名前は、ギリシャ語で「先端」や「頂上」を意味する acro と、大型の蜘蛛であるタランチュラ (tarantula) を組み合わせた造語であると考えられている。

  • 映画『ハリー・ポッターと秘密の部屋』に登場するアラゴグのデザインは、ウルフスパイダーをモデルにしている。(映画設定)
  • 各種のビデオゲーム作品においても、禁じられた森などを探索する際の一般的な敵キャラクターとして頻繁に登場する。(ゲーム設定)