ディタニー液

• タイプ: 魔法薬、治療薬
• 主な使用者: ハーマイオニー・グレンジャー、セブルス・スネイプ、ホグワーツ魔法魔術学校の医務室
• 製造者: 不明（一般的な魔法薬の材料または調合薬）

ディタニー液は、茶色がかった液体として描写される強力な治療薬です。傷口に直接適用すると、緑がかった煙を上げて瞬時に効果を発揮します。数滴で深い傷さえも処置できるほど、その効力は非常に高いです。 この薬草およびそのエキスについては、ホグワーツの教科書である一千の魔法薬草とキノコにも記載があり、魔法界では基本的ながらも不可欠な応急処置アイテムとして知られています。

ディタニー液は、極めて強力な治癒・再生効果を持つ魔法薬です。その主な用途は外傷の治療であり、以下のような特性を持ちます。

• 即時治癒: 新しい皮膚を生成し、傷を瞬時に塞ぎます。治癒後の傷は、まるで数日間が経過したかのような見た目になります。
• 瘢痕予防: 負傷後すぐに使用すれば、傷跡が恒久的に残るのを防ぐことができます。
• 出血停止: セクタムセンプラのような闇の呪文によってつけられた深刻な裂傷の出血を止める効果があります。
• 解毒作用: ナギニのような魔法生物による呪われた咬み傷の進行を食い止め、治癒を促す効果も確認されています。

ディタニー液は物語の关键な場面で登場し、登場人物たちの命を救う重要な役割を果たしました。

• ハリー・ポッターと謎のプリンスにて: ハリー・ポッターがドラコ・マルフォイに闇の呪文「セクタムセンプラ」を使用した際、駆けつけたセブルス・スネイプがこの液体を用いてマルフォイの命を救いました。これにより、スネイプの高度な魔法薬学と治癒魔法の知識が示されました。
• ハリー・ポッターと死の秘宝にて: ハーマイオニー・グレンジャーが伸び縮みするハンドバッグに常備しており、分霊箱を探す過酷な旅の途中で何度も使用されました。
  1. 魔法省からの脱出時に「姿くらまし」に失敗して腕が裂けたロン・ウィーズリーの治療に不可欠でした。
  2. ゴドリックの谷で、バチルダ・バグショットに化けたヴォルデモートの蛇ナギニに咬まれたハリーの腕の治療にも用いられ、呪いの進行を食い止めました。
• ダンブルドア家の過去: アルバス・ダンブルドアの母、ケンドラ・ダンブルドアが、マグルに襲われ心に傷を負った娘アリアナ・ダンブルドアを治療するためにディタニー液を注文していたことが、彼女の手紙から明らかになります。

ディタニー（Dittany）は、現実に存在するシソ科の植物です。古くから薬草として知られ、特に傷を癒したり、毒を取り除いたりする力があると信じられていました。古代ローマの著述家によれば、矢が刺さったヤギがディタニーを食べることで矢を体外に排出したと記述されており、作中での強力な治癒効果と一致します。

• 映画での描写: 映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』では、ハーマイオニーがロンの傷にディタニー液を使用する場面が視覚的に描かれています。液体が傷に触れると、皮膚が急速に再生していく様子がCGで表現されました。（映画設定）