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トム・リドルの日記

基本情報

記述と外観

トム・リドルの日記は、一見するとただの小さな黒い革張りの手帳です。表紙には何も書かれておらず、中身も完全に白紙で、ロンドンのヴォクソール通りの文具店で購入された、ありふれたマグル製品のように見えます。しかし、この日記にインクで何かを書き込むと、文字はページに吸い込まれて消え、しばらくすると別の筆跡で返事が現れます。日記の中には、若き日のトム・マールヴォロ・リドルの記憶と魂の一部が封じ込められています。

魔法的特性と用途

この日記の最も重要な魔法的特性は、それがヴォルデモート卿の最初の魂器であるという点です。日記には、16歳のトム・リドルが嘆きのマートルバジリスクを使って殺害したことにより分離させた、自身の魂の断片が収められています。

歴史

  1. 製作: ホグワーツ魔法魔術学校の5年生だったトム・マールヴォロ・リドルが、秘密の部屋を開けて嘆きのマートルを殺害した後、この日記を自身の最初の魂器としました。
  2. 委託: 後年、ヴォルデモート卿は自身の最初の失脚前に、この日記を忠実な部下であるルシウス・マルフォイに預けました。その際、彼はこれが魂器であることは隠し、「秘密の部屋を再び開けるための巧妙な武器」だとだけ説明しました。
  3. ホグワーツへの侵入: 1992年、ルシウス・マルフォイダイアゴン横丁フローリシュ・アンド・ブロッツ書店で、ジニー・ウィーズリーの古い教科書の中にこの日記を滑り込ませました。これは、アーサー・ウィーズリーへの嫌がらせと、ヴォルデモート失脚後に所持していることが危険となった闇の道具を処分するためでした。
  4. 発見と破壊: 日記を手に入れたジニー・ウィーズリーはリドルの魂に操られましたが、後にその危険性に気づき、嘆きのマートルのトイレに捨てました。それをハリー・ポッターが発見します。最終的に、ハリーは秘密の部屋で日記から実体化したリドルの記憶と対決し、バジリスクの牙で日記を突き刺しました。バジリスクの毒魂器を破壊できる数少ない物質の一つであり、これにより日記に込められたヴォルデモートの魂の断片は完全に破壊されました。

物語における役割

トム・リドルの日記は、『ハリー・ポッターと秘密の部屋』の物語の中核をなす極めて重要な魔法アイテムです。

幕後情報