デヴォン州

デヴォン州は、イギリス南西部に実在する郡であり、魔法界においても非常に重要な地域として描かれている。この地域は、特にウィーズリー家をはじめとするいくつかの著名な純血の魔法族の家族が住む場所として知られている。物語の中では、田園風景が広がるのどかな場所として描写されており、マグルの村に隣接して魔法族が独自のコミュニティを形成している。 この地域の中心的な魔法族の集落は、オッタリー・セント・キャッチポール村周辺に形成されている。隠れ穴 (The Burrow) と呼ばれるウィーズリー家の屋敷や、ディゴリー家ラブグッド家の住居もこの村の近くに点在しており、魔法使いがマグルの目から隠れながらも互いに近接して暮らしている様子がうかがえる。また、広大な荒野であるダートムーアもデヴォン州に位置しており、魔法省が大規模なイベントのために利用することがある。

デヴォン州は、ハリー・ポッターの物語全体を通じて、安らぎの場所激しい戦いの舞台という二重の役割を担っている。

  • 著者であるJ.K. ローリングはエクセター大学に通っており、エクセターはデヴォン州の主要都市である。作者自身の個人的なつながりが、この地域を物語の重要な舞台として選んだ理由の一つである可能性が示唆されている。
  • 「オッタリー・セント・キャッチポール」という地名は、デヴォン州に実在する町「オタリー・セント・メアリー (Ottery St Mary)」から着想を得たと考えられている。これにクィディッチのボールであるゴールデン・スニッチを捕らえる (catch) ことを連想させる「キャッチポール (Catchpole)」を組み合わせた、魔法界らしい遊び心のある名前となっている。