クルックシャンクス

クルックシャンクス

クルックシャンクスは、ハーマイオニー・グレンジャーのペットの雄猫です。非常に賢く、その血筋には魔法生物であるニーズルの血が半分入っています。物語においては、特に3作目『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』で、シリウス・ブラックピーター・ペティグリューの正体を見抜くという重要な役割を果たしました。

クルックシャンクスは、1993年の夏にダイアゴン横丁不思議な生き物屋ハーマイオニー・グレンジャーに購入されました。店主によれば、彼は長い間売れ残っていたといいます。ハーマイオニーは当初、誕生日のプレゼントとしてフクロウを買うつもりでしたが、クルックシャンクスに一目惚れして購入を決めました。 ホグワーツへ向かうホグワーツ特急の中で、彼は早速ロン・ウィーズリーのペットのネズミ、スキャバーズに敵意を示しました。この時から、彼はスキャバーズが普通のネズミではないことを見抜いていました。 1993年から1994年にかけての学校生活では、クルックシャンクスは執拗にスキャバーズを追いかけ、ロン・ウィーズリーとの間で多くのいさかいを引き起こしました。同時に、彼はホグワーツの敷地内で犬の姿をした動物もどきであるシリウス・ブラックと接触し、彼が敵ではないことを見抜いて協力関係を築きました。彼はシリウスのために、ネビル・ロングボトムからグリフィンドール寮の合言葉リストを盗み出す手伝いもしました。 学年末、ロンシリウス・ブラック(犬の姿)に引きずられて暴れ柳の根元にある秘密の通路へ入った際、クルックシャンクスは暴れ柳を静止させるための節を的確に押し、ハリー・ポッターハーマイオニー叫びの屋敷へと導きました。そこで、スキャバーズの正体が、長年死んだと思われていたピーター・ペティグリューであることが明らかになり、クルックシャンクスの行動の正当性が証明されました。 その後、彼はハーマイオニーの忠実なペットとして、ウィーズリー家や不死鳥の騎士団本部であるグリモールド・プレイス十二番地などで暮らしました。物語での活躍は3作目が中心ですが、その後も背景に登場し続けました。

  • 外見: 大きなジンジャー(赤褐色)の猫で、ずんぐりとした体つきとフワフワの毛を持っています。顔は押しつぶされたように平たく、不機嫌そうな表情をしているのが特徴です。また、がに股 (bow-legged) であると描写されています。
  • 性格: 非常に高い知能を持ち、独立心も強いです。人間や他の生物の本質を見抜く洞察力に優れており、動物もどきや信用できない人物を即座に識別できます。飼い主のハーマイオニーには深い愛情と忠誠心を持っていますが、当初はスキャバーズを追いかけるためにロンとは険悪な関係でした。しかし、真実が明らかになった後は、ロンにも懐くようになりました。

クルックシャンクスの卓越した能力は、彼が魔法生物ニーズルとの混血であることに由来します。

「Crookshanks」は、「crook」(曲がった)と「shanks」(すね、脚)を組み合わせた言葉です。これは、彼の特徴的な「がに股」の外見を直接的に表現しています。

  • 作者のJ.K.ローリングは、公式サイト「Pottermore」で、クルックシャンクスがニーズルとの混血であることを正式に認めています。(Pottermore)