ウィンボーン・ワスプス
基本情報
説明と歴史
ウィンボーン・ワスプスは、ブリテンおよびアイルランドクィディッチリーグに所属する、歴史あるプロチームの一つです。その名前は、単に「ウィンボーン」と略して呼ばれることもあります。 チームのローブは黄色と黒の横縞で、胸にはチームのシンボルであるスズメバチが描かれています (『クィディッチ今昔』)。 『クィディッチ今昔』によると、チームはリーグカップで少なくとも18回優勝し、ヨーロピアンカップでも2度準決勝に進出している強豪です。チーム名の由来は、ある試合でビーターの一人が相手チームのチェイサーに向かってスズメバチの巣を打ち飛ばし、その選手が試合を棄権せざるを得なくなったという出来事にあるとされています。この逸話から、チームのファンは自らを「ワスプス (Wasps)」と呼び、相手チームのチェイサーがクアッフルを保持している際に大きな羽音を立てて集中力を削ぐ応援スタイルで知られています。 チーム史上最も有名な選手の一人が、伝説的なビーターであるルード・バグマンです。彼は現役時代、その卓越した技術とカリスマ性でチームを牽引しました。
物語における役割
ウィンボーン・ワスプスは、物語本編において主にルード・バグマンの経歴を紹介する上で重要な役割を果たします。『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』で魔法ゲーム・スポーツ部の部長として登場した際、アーサー・ウィーズリーが彼のことを「ウィンボーン・ワスプスの偉大なビーターだった」と語っており、その輝かしい過去が彼のキャラクターに深みと説得力を与えています。 バグマンがかつて国民的なスポーツヒーローであったという事実は、彼が後にギャンブル問題で信頼を失っていく姿との対比を際立たせる効果も持っています。また、このチームの存在は、魔法界にもマグルの世界と同様にプロスポーツ文化が根付いていることを示す、重要な世界観構築の要素となっています。
幕后情報
- ウィンボーン・ワスプスの詳細な歴史、チームカラー、ファンの習慣といった情報の大部分は、J.K. ローリングが執筆した公式副読本『クィディッチ今昔』 (Quidditch Through the Ages) に記載されています。
- チームの本拠地であるウィンボーンは、イングランド南西部のドーセット州に実在するマーケットタウン、ウィンボーン・ミンスター (Wimborne Minster) がモデルであると考えられます。