サリー州
基本情報
- タイプ (Type): マグルの郡
- 所在地 (Location): イングランド南東部
- 主な特徴 (Key Features): 典型的な郊外の住宅地、整然としていて非魔法的、リトル・ウィンジングという町が存在する
解説と歴史
サリー州は、ロンドンの南西に位置するイングランドの実在の郡です。魔法界の観点からは、この場所は主にハリー・ポッターが幼少期を過ごしたダーズリー家の所在地として知られています。一家が住むのは、サリー州にある架空の町、リトル・ウィンジング の プリベット通り4番地 です。 ヴァーノン・ダーズリーとペチュニア・ダーズリーは、彼らが何よりも重んじる「普通」で「まとも」な生活を送るために、この典型的な郊外の地を選びました。この地域は、同じような作りの家が整然と立ち並び、住民も画一的な価値観を持つ、魔法とは全く無縁のマグル社会を象徴する場所として描かれています。ハリー・ポッターは、ホグワーツ魔法魔術学校に入学するまでの10年間、この場所で叔父叔母一家から冷遇されながら育ちました。
物語における役割
サリー州、特にプリベット通り4番地は、物語において極めて重要な役割を果たします。
- 古代魔法による保護: アルバス・ダンブルドアは、リリー・ポッターがハリーのために自らを犠牲にした際に生まれた強力な愛の魔法を利用し、プリベット通り4番地に特別な守りの呪文をかけました。ハリーが母の血を分けた親族(ペチュニア・ダーズリー)と共に暮らし、その場所を「家」と呼ぶ限り、ヴォルデモート卿とその部下たちは彼に危害を加えることができませんでした。この保護は、ハリーが17歳になるか、自らの意志でその家を永久に去るまで有効でした。そのため、ハリーは毎年夏休みになると、不本意ながらもダーズリー家の元へ戻る必要がありました。
- 重要な出来事の舞台:
- ハリーが叔母のマージョリー・ダーズリーを魔法で膨らませてしまい、家出する。
既知の区域
- リトル・ウィンジング (Little Whinging): ダーズリー家が住む架空の町。
舞台裏情報
- J.K. ローリングは、「リトル・ウィンジング」という名前について、響きが「いかにも郊外らしく、軽蔑的な感じがする」ために選んだと語っています。(J.K. Rowling 公式サイト)
- 映画シリーズでは、プリベット通りの家々の画一性を強調するため、非常に似通った外観のセットが組まれました。これにより、ダーズリー家が望む「普通」の世界観が視覚的に表現されています。(映画設定)