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ウィザーディング戦争

概要

ウィザーディング戦争 (Wizarding Wars) とは、20世紀後半に魔法界を二度にわたって震撼させた大規模な紛争の総称である。この戦争は、闇の魔法使いであるヴォルデモート卿と、彼の信奉者である死喰い人 (デス・イーター) が引き起こした。彼らは純血主義のイデオロギーを掲げ、マグル生まれの魔女や魔法使い、そして彼らの思想に反対する全ての者を排除し、魔法界を支配しようと企んだ。 戦争は大きく二つの期間に分けられる。

第一次ウィザーディング戦争

第一次ウィザーディング戦争は、およそ1970年から1981年10月31日まで続いた。

戦間期

1981年から1995年までの約14年間は、魔法界にとって比較的平和な時代であったが、水面下では来るべき戦いの火種が燻っていた。

第二次ウィザーディング戦争

第二次ウィザーディング戦争は、1995年6月24日のヴォルデモート卿の復活から、1998年5月2日のホグワーツの戦いでの彼の死まで続いた。

  1. 復活と否認 (1995-1996): リトル・ハングルトンの墓地で、ハリー・ポッターの血を使ってヴォルデモート卿が完全に肉体を復活させた。しかし、魔法大臣コーネリウス・ファッジが率いる魔法省は彼の帰還を公式に否認し、ハリーダンブルドアを嘘つき呼ばわりするキャンペーンを展開した。この間、第二次不死鳥の騎士団が再結成され、ホグワーツではダンブルドア軍団が結成された。この時期は神秘部の戦いで終結し、ヴォルデモート卿の帰還が公のものとなった。
  2. 公然の戦い (1996-1997): ヴォルデモート卿の脅威が公然のものとなり、魔法界は再びパニックに陥った。ダンブルドアハリーに対し、ヴォルデモート卿の不死の秘密である分霊箱 (ホークラックス) についての個人授業を始める。この時期は、天文台の塔の戦いにおけるセブルス・スネイプによるダンブルドアの殺害という悲劇で終わる。
  3. ヴォルデモートの支配 (1997-1998): 魔法省死喰い人の手に落ち、事実上ヴォルデモート卿の支配下に入った。純血主義が公的な政策となり、マグル生まれは迫害された。ハリーロン・ウィーズリーハーマイオニー・グレンジャーの三人はホグワーツに戻らず、残りの分霊箱を破壊するための危険な旅に出た。
  4. 終結 (1998): 最後の分霊箱ホグワーツにあると突き止めた三人は城に戻り、不死鳥の騎士団ダンブルドア軍団のメンバーと共に死喰い人の軍勢と対峙した。最終決戦であるホグワーツの戦いで、ハリー・ポッターヴォルデモート卿を打ち破り、戦争はついに終結した。

影響

ウィザーディング戦争は魔法社会に甚大な傷跡を残した。

呼称について

作中では、登場人物たちは主に「戦争 (the war)」や「ヴォルデモートとの戦い (the war against Voldemort)」といった言葉でこの紛争に言及する。「ウィザーディング戦争 (Wizarding Wars)」という呼称は、これら二つの大きな紛争を歴史的な出来事として総称する際に、読者やファン、および公式の補足資料(Pottermoreなど)で広く使われている。