クィディッチ・リーグ
概要
ブリテン・アイルランド クィディッチ・リーグ (The British and Irish Quidditch League) は、イギリスとアイルランドの魔法界におけるプロの クィディッチ リーグです。1674年に設立され、現在13のトップチームが所属しています(『クィディッチ今昔』)。リーグは毎年シーズンを通して開催され、各チームは総当たりで対戦し、勝ち点を積み重ねてリーグ優勝杯 (League Cup) を目指します。 このリーグは、ホグワーツ魔法魔術学校の生徒たちにとって憧れの舞台であり、卒業後のキャリアパスの一つとして描かれています。また、魔法界の文化と娯楽を象徴する重要な存在です。
構造と規則
リーグの運営は魔法省の魔法ゲーム・スポーツ部が監督しています。
- 所属チーム数: リーグは13のチームで構成されています。
- 試合形式: 各チームはシーズン中に他のすべてのチームと対戦します。
- 順位決定: 勝利によって得られる勝ち点に基づいて順位が決定されます。シーズン終了時に最も多くの勝ち点を獲得したチームが優勝となります。
所属チーム
リーグに所属する13のプロチームは以下の通りです。これらのチームの多くは、物語の中で登場人物の会話や所持品として言及されます。
- アプルビー・アローズ (Appleby Arrows)
- バリーキャッスル・バッツ (Ballycastle Bats)
- ケアフィリー・カタパルツ (Caerphilly Catapults)
- チャドリー・キャノンズ (Chudley Cannons)
- ファルマス・ファルコンズ (Falmouth Falcons)
- ホリヘッド・ハーピーズ (Holyhead Harpies)
- ケンメア・ケストレルズ (Kenmare Kestrels)
- モントローズ・マグパイズ (Montrose Magpies)
- プライド・オブ・ポートリー (Pride of Portree)
- パドルミア・ユナイテッド (Puddlemere United)
- タッツヒル・トルネードズ (Tutshill Tornados)
- ウィグタウン・ワンダラーズ (Wigtown Wanderers)
- ウィンボーン・ワスプス (Wimbourne Wasps)
物語における役割
クィディッチ・リーグは、物語の背景を豊かにし、魔法界の日常と文化を具体的に示すための重要な要素です。
- 世界観の構築: リーグの存在は、魔法界が単なる善と悪の戦いの舞台ではなく、独自の社会、経済、娯楽を持つ生き生きとした世界であることを示しています。
- 登場人物の個性付け:
- ロン・ウィーズリーはチャドリー・キャノンズの熱狂的なファンであり、彼の部屋はチームカラーのオレンジで埋め尽くされています。この設定は、彼の庶民的で情熱的な性格を強調しています。
- オリバー・ウッドはホグワーツ卒業後、パドルミア・ユナイテッドの補欠選手として契約し、彼のクィディッチへの情熱がプロレベルであることを示唆しています。
- 戦時下の希望: 第二次魔法戦争の最中、レジスタンスのラジオ番組「ポッターウォッチ」では、リーグの試合結果が伝えられました。これは、暗黒の時代においても人々が日常と希望を失わないようにするためのささやかな抵抗の表れでした。
幕後情報
- クィディッチ・リーグに所属する13チームの名称、歴史、特徴に関する詳細な情報のほとんどは、J.K. ローリングがケニルワージー・ウィスプ名義で執筆した関連書籍『クィディッチ今昔』 (Quidditch Through the Ages) に由来します。小説本編では、いくつかのチーム名が断片的に言及されるに留まります。
- ジニー・ウィーズリーがホリヘッド・ハーピーズに入団し、その後日刊予言者新聞のクィディッチ担当記者に転身したというキャリアは、主に著者であるJ.K. ローリングのインタビューや公式サイト Pottermore で明かされた情報です。