スリザリンのロケット
基本情報
- タイプ (Type): 分霊箱、サラザール・スリザリンの遺品
- 製造者 (Maker): 不明(サラザール・スリザリン自身、あるいは彼のために作られたと推測される)
描写と外観
重い黄金製の楕円形のロケット。表面には、緑色の石(エメラルドと推測される)で蛇のように形作られた、華麗な「S」の文字が刻まれている。通常の方法では開けることができず、開くにはパーセルタングが必要である。分霊箱となった後は、邪悪な魔力を帯び、着用者に精神的な苦痛を与えるようになった。
魔法的な特性と用途
歴史
- サラザール・スリザリンが所有し、その死後、子孫であるゴーント家に代々受け継がれた。
物語における役割
スリザリンのロケットは、ヴォルデモート卿の不死性の秘密を解き明かす鍵である分霊箱の一つとして、物語の後半における中心的な役割を担う。特に『ハリー・ポッターと死の秘宝』では、ハリー、ロン、ハーマイオニーの三人がこれを探し、持ち運び、破壊する過程が詳細に描かれる。 ロケットが放つ負のオーラは、三人の友情に深刻な亀裂を生じさせ、特にロンの離脱の直接的な引き金となった。最終的にロンがロケットを破壊する場面は、彼の恐怖と劣等感の克服を象徴する、彼の成長における重要な瞬間である。また、レギュラス・アークタルス・ブラックが残した偽のロケットと手紙は、彼の知られざる英雄的な物語を明らかにし、クリーチャーがハリーたちに協力するきっかけとなった。