グリンゴッツ銀行

グリンゴッツ魔法銀行

グリンゴッツ魔法銀行は、ダイアゴン横丁にそびえ立つ、雪のように白い大理石の壮麗な建物です。入口には真紅と金色の制服をまとったゴブリンの守衛が立つ青銅の扉があり、その奥には第二の銀の扉が待ち構えています。この銀の扉には、侵入者や盗人に対して貪欲の罪とその報いを警告する以下の詩が刻まれています。 心せよ、見知らぬ者よ、貪欲の罪の報いは大きいぞ 稼がぬものを手にいれる者、最も高き代償を支払うものなり されば、もし、階下の宝を盗まんとせし者あらば 汝、警告を受く。宝ならぬものを見出すであろう 内部は広大な大理石のホールとなっており、高い天井の下で数多くのゴブリンたちが帳簿をつけたり、金貨を天秤で測ったりと、銀行業務に勤しんでいます。 銀行の本体は、このホールの地下深くに広がっています。顧客はゴブリンが運転する魔法のカートに乗り、曲がりくねった複雑な通路を猛スピードで駆け抜けて、自身の金庫へと向かいます。金庫は鍵の種類や警備の厳重さによってランクが分かれており、最も重要なものを保管する最高警備の金庫は、ドラゴンによって守られています。 歴史的には1474年にゴブリンのグリンゴットによって設立されたとされています。ゴブリンたちは銀行の絶対的な支配権を主張しており、魔法界の歴史において、魔法省が一時的に管理下に置いたこともありましたが、最終的にはゴブリンの手に戻りました。

グリンゴッツは物語を通じて、魔法界の経済と安全の象徴として、また数々の重要な出来事の舞台として機能します。

  • 映画版『ハリー・ポッターと賢者の石』におけるグリンゴッツのロビーのシーンは、ロンドンに実在するオーストラリア・高等弁務官事務所(オーストラリア・ハウス)で撮影されました。(映画設定)
  • Pottermoreによると、最高レベルの金庫はスフィンクスによって守られている場合もあるとされています。(Pottermore)
  • 銀行の名前「Gringotts」は、「ingots」(インゴット、金属塊)という単語と、貪欲さを連想させる「grin」(にやりと笑う)や「grind」(すり潰す)を組み合わせた造語である可能性があります。